カミキリスイッチ(思い通じる思川)

2006年3月18日 今年も発砲あり。彼岸参りにヒメマイマイカブリ探索。
今日はちょっと饒舌(じょうぜつ)かも

いきなりそぐわない画像で申し訳ありませんが、今日は彼岸参りで栃木にいます。

俳人だった伯父の墓前の句碑です。
“脇役に生きる幸せ佛の座”なかなか良い句だと思いますが、いかがでしょうか。

 

墓参を終えたら、出発であります。

到着です。

思川というロマンチックな名前の川です。週末は近隣の方々がバーベキューを楽しみ、夏は子供たちが泳ぎ、大人は鮎を釣り、桜の咲く前、私たちは虫を採るのであります。

途中、昨年トラフカミキリを採った桑畑が更地になってしまっているのを見、ちょっと気落ちしてしまいましたが・・・

朽ち木を探しに出掛けます。

ふむふむ・・・

なかなかいい具合じゃないですか!?っといっても、大した経験もないので
もえびさんのページなどを参考にさせていただきながら、こんなところ、あんなところと、歩いています。
ちなみにオサムシならあと一つ“
やっぱり、海が好き”がお薦めです。この二つのサイトはとても参考になるだけでなく、楽しいです。これ大切ですよね。おかげさまで、この冬はいろいろと出逢う事ができたのですが、あと一つ、マイマイカブリに逢っておかないとどうも寝覚めが悪いです。

「出たっ!」

ほどなくヒメマイマイカブリが出ました。

珍しく第一声は撮り手でした。

朽ち木から落ちた瞬間から動きまわるので、慌ててしまい、今シーズン初遭遇の写真は後脚の一部しか写らず、没。

で、採り手が摘んだところで、パチリ。
それでも大ブレ。

お恥ずかしい _| ̄|○

一頭出てくれれば、不安は一掃され、俄然元気づくのが、虫好きの良いところ?

付近の朽ち木を削っていきます。

うれしや・・・追加も出ました。

去年一頭だけだったので、かなり嬉しいのであります。ハイ。

潜り込んでいる材の感じがつかめたところで、もう一頑張りです。

柔らかい部分や、材の端の方が簡単に出せるのですが、中央部の比較的堅いところでも、カミキリやクワガタなどの食害で中央部に空隙が通じていると、入り込むようです。一頭、黒みの強い個体が出たものの、脚が不足していたので止むなくリリース。

残念でしたが、よく見ると、さらに奥に続くように“トンネル”状になっていますので、拡げてみました。。。

予想的中です!

的中すると、ますますハイになっちゃいますが、あまり欲張らず、完全体が4頭揃ったところで、切り上げる事にしました。

 

カミキリだともう少し追加も狙うのですが、

彼岸参りのついでで時間も限られている

(撮り手の母親を実家で待たせていますし)ので、

ここは終了し、ごろた石のある河原でゴミムシを探してみようと移動します。

途中、昨年散弾を浴びた橋近くを通過しようとしたら、

今年もバンバン撃ってました!

犬を散歩させていた地元の人の話では、カラスの駆除らしいのですが、

こんなところでカラスの害ってあるのか疑問が残ったのでした。

彼岸のレジャー化してるんじゃないのかなぁ〜・・・

しかたなく、橋付近は諦め、少し上流の河原に出ますが、

水が多くて踏み込めません。

ここで、また犬の散歩オジサンがやって来たので、訊いてみると、

なんでも工事のためつい最近になって水を留めているそうです。

4月には流すようなのですが、タイミングが悪かったようです。

残念。

で、溢れそうな水を眺め、近くの朽ち木を返すと、幼虫が出ました。なかなか黒光りがして奇麗なので、飼育の誘惑もありましたが、ここはぐっと我慢して戻しておきました。

 

ここは撮り手が毎年夏休みの殆どを過ごしたところです。

泳ぎもここで覚え、砂利採掘の穴にはまって溺死しそうになったのもここです。

小学生の思い出の多くが母の実家近くの森とこの河原に由来しています。

昨年の春の彼岸に採り手と散策して、ヒメマイマイカブリを掘り出したことで、

冬のオサムシ探しの楽しさを知ってしまった記念すべき場所でもあります。

その、思川でこの冬不発のまま推移していたヒメマイマイカブリ探索の

愁眉(しゅうび)が開いたのも、何かの因縁でしょうか?

 

すでに多くのサイトでは、カミキリ情報が発信されています。

いよいよ私たちにも“カミキリスイッチ”が入ったような気分になってきました。

撮り手の母の実家で、微妙な色の差を確認します。

少し判り難いかもしれませんが、同じ場所でも個性が楽しめます。

 

青緑とでもいうのでしょうか。

緑が強いです。

アオオサムシ、アカガネオサムシなど、見れば見るほど、ずんずん魅かれていきます。同定の難しさには辟易(へきえき)ですが、オサムシにハマっておられる方の気持ちがよく判ります。

これ以上深い入りすると、肝心のカミキリの方が心配・・・・・と思いつつ、今年の夏はトラップにもトライしてみようかな、などと話しながら歩いていたのでした。

すでに親子でハマっているかも知れません。

深い青、少し黒みを感じます。

アオオサムシと違って、スピードライトや光の角度で色味が変わることはないようです。クチクラの層構造が単純なのかもしれません。

頭部アップ。

美しいです。

 

来年の春もまた来ます。

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