嬉し恥ずかし初カエデ 2006年4月22日 茨城県南部 偉そうに採集記をアップしているくせに、初めてカエデを掬(すく)いました。 |
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まだ、フィールドも山も虫の種類は多くありませんが、出ている事は間違いないし、どうしても撮り直したい虫がこの森にはいるので、ここを起点にぐるりとウォッチしてみようということになりました。 タラの木を覗くと、山菜採りの人の方が多くて、アリマキがびっしりついた芽を残してすべて摘み取られているような状況でした。気持ちは判りますけどね。 ハムシがいるのですが、高くて判別不能でした。 |
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近くにある広場に、粗朶(そだ)が積まれています。 ゴミ捨て場に近く、乾いてくると燃してしまうようで、虫採りとしては、せめて夏まで・・・オシゴトですもの、無理ですよね。 いろんな樹種が持ち込まれてます。 この時季、杉の伐採木なら |
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やっぱり! ヒメスギカミキリです。 たくさん来ています。 たくさん虫が集まれば、捕食者も |
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ほらね 狙ってますぞ
ほんと? |
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なら数で勝負だぁ! とばかりに、あっちにもこっちにも、ヒメスギカミキリのペアとペアリング狙いの個体で、お祭り騒ぎになっています。 |
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さて、撮り手の本命はトホシテントウの幼虫写真です。 これまで、トゲトゲとカラダのバランスが悪く、写真になりませんでした、こういう被写体は仕方ないのかと思っていたのですが、びおすけさんの採集記にコカコーラのようにスカッと爽やかな写真発見。こりゃ、被写体の所為じゃないぞ!なんとかリベンジするぞ!と一人鼻息を荒げていたのでした。意気込んだ割りには、なんだかなぁ〜ですが、今回は大分マシになったと思います(びおさんのものとは比べないで下さい)。何度見ても飽きない虫です。 |
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それなりに撮れたし、おいおい技術も(無理かもね)ついてくるかも知れないし、拘(こだわ)っていてもしかたないので、平地を後に山に向かいます。 山の杉にも、きっとスギカミキリ(脱出口確認)を捕食していたんだろうなと思われるヨコヅナサシガメがいました。ほんのひと月ほどで、ずいぶん大きくなってます。 (拡大画像ありません) |
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山道をドライブしていると・・・ 無い無いと思っていたキブシ、あるじゃないですか!花が咲かないとワカラナイ。シロートであります。 咲いたからといって何か見つかるわけでもありません。ドシロートであります。 ともあれ、少しずつ既知の樹種も増やしていかねばなりません。 |
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キブシを後にして、いつもとは違うルートに入ってたところで、カエデの花が咲いているところがありました。桜の後、結構早いんですね、オーバラップするように咲く事が判りました。 (現場の写真がなく、別の場所のものを代用しました。陳謝であります。) |
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うひうひ、今年初めて見るヒナルリハナカミキリです。小さくても輝いてます。ハムシのような風情でもありますが、やはりカミキリ、薫風(くんぷう)がよく似合います。薫風と言えば、来る途中に早くも鯉のぼりを泳がせているお宅がありましたっけ。 お元気ですかぁあ〜 掬う度にネットに入ります。春から初夏に掛けて、これからミズキなどにも集まります。 |
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ここで、車で通りかかった方が声を掛けて来られ、しばし歓談。ネットの中をご覧になって、カエデの花にカミキリムシが来ることに興味津々な様子でした。 更に未知との遭遇を求め、未知の道へ ゆくことしばし。 |
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じゃんっ! 突如材置き場に遭遇しました。この近辺で伐採木が置かれるのは、たまたまの伐採作業や、整備時に出くわすくらいで、このように定点が見つかることはありませんでした。しかも麓に近いとはいえ、まだ山の中です。今年は何度か来てみないとね。 今回の一番の成果かも。 |
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材を覗いてみました。 杉にはやっぱりいましたヒメスギカミキリ。ここでも大活躍です。 |
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材置き場の近く、道沿いにあった、まもなく倒れてしまいそうな立ち枯れ状態の樹の根元にカミキリの赤ちゃんがいましたが、樹皮も殆どなく樹種が判別できませんでした。ぱっと見ネムのようにも見えますし・・・ アオスジカミキリの可能性大、とさせていただきます。 |
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目の高さはこんな具合に脱出口だらけです。これを見ると、ますますアオスジカミキリに食害されているなという思いが強くなります。 |
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更に移動して、昨年から時々訪れている別の斜面に入ります。 冬にはツクバクロオサムシやスジアオゴミムシを掘り出し、初夏にはハンミョウにも出逢ったところに向かっています。 ウワミズザクラが咲いていました。花を見ると。。。。 |
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こんな感じです。ぱっと見桜属には見えませんが、ひとつひとつの花は、ナルホド桜かもね、、、、奇麗な花ですがが、今日は私たちの好みの虫は来ていませんでした。残念。 ウワミズというのは“上溝”と書き、亀甲で占うとき、この木の上面に 溝を掘ったので、「上溝」だそうです。ハハカ(波波迦)とも言うそうですが。材は堅く、有用で、樹皮は“樺(かば)細工”に使われているらしく、あ、茶筒持ってたっけ!? |
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というわけで、 樺細工の茶筒であります。 そっかあ。 今度は樹皮を良く見てこなくっちゃ。 \(^^\) 閑話休題(/^^)/ |
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件(くだん)のスジアオゴミムシとツクバクロオサムシを掘り出した小崖ですが、「もう出ちゃってるだろう」と思いつつも、ちょっと削ってみると、まだいました。寝ぼすけでしょうか。 |
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こちらは羽化不全なのか、エリトラ(翅鞘)が開いています。 ツクバクロオサムシ2頭、飼ってみようかということになり、連れ帰り決定です。 |
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更に、できそこないの遊歩道のような道を歩くと、小崖と呼ぶにも更にショボイところがあって、採り手の嗅覚か、削ってみると、オオアトボシアオゴミムシが出てきました。あとからアトボシアオゴミムシもごっそりと出る出る、気温も高くて、臭う臭う、撮り手は吐きそうになりながら、シャッターを押したのでありました。鼻だけじゃなく、口までも酷いことになり、強烈な臭さに辟易(へきえき)してしまったのであります。 |
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これまで、花といえばクリやミズキくらいでした。 今回はカミキリの持ち帰りこそ無かったものの、 昨年倒れたものと思われる杉では、 ヒメスギカミキリの大運動会が見られ、 木漏れ日の中、カエデの花で元気にしている ヒナルリハナカミキリもイイ感じでしたので、 気分爽快で帰る事ができました。 何よりいつものフィールドにポイントを追加することができました。 これからが楽しみです。
それにしても、レンズ早く来ないかなあ・・・ (頼んだカメラがボディだけ納品され、 |
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