柏餅よりタラの芽・・・

2006年5月5日 茨城県南部

端午の節句にネジロカミキリに出逢うことができました。

端午の節句・・・古い言い方だなぁ、“こどもの日”です。晴れてます。暖かいです。
でも少し温か過ぎて心配も・・・ネジロカミキリの季節が、ここではもう終わっているのではないか、という不安です。実績がないのが不安の大元です。
びおすけさんや、てんぷるさんの掲示板。るどるふさんの茨城県情報などを確認し、まだまだ大丈夫だと信じてルッキング開始です。
それに、キクスイカミキリにも出逢っていないし。。。

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ぬもぉ〜っ

といきなり出てきたのは、初夏の元気者コアオハナムグリです。ハナムグリやコガネムシの仲間達とは、これから長いシーズンをお付き合いすることになります。

さておき、キクスイカミキリを求めて、開けた場所でヨモギを探して歩きます。

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おっ。ルリクビホソハムシに似ているけどエリトラ(翅鞘)に点刻がないので、違います → 胸部に横溝があるのでクワハムシで間違いなさそうですが、なぜヨモギにいたのかなあ・・・近くに桑は間違いなくあるんですけどね。

ぁ。キクスイカミキリの食痕っぽいです。

むむ、いるんだなぁ。。。近くを見て回りますが、他に食痕もなく、結局キクスイ君には逢えませんでした。

一歩前進、ということですが、いると判るとますます逢いたくなります。

ふわふわと小型のシロチョウがやってきました。スジグロにしては・・・と見ていたら、菜の花にとまりそうです。“お、ツマキチョウの♀じゃん!”
ツマというのは、じゃなくて、着物の裾の左右両端を言いますが、端という字でも良いみたいです。ちなみに、ツマグロヒョウモンは妻(♀)が黒い蝶ですが、この場合はどっちの字を充てるんでしょうか?

閑話休題
そのままお尻を曲げて産卵したように見えました。

やっぱり!

その後もあちこちで、産卵しています。そういえばツマキチョウをじっくり見たのも久しぶりです。せっかくフィールドに来ていることだし、これからは、ちゃんといろいろ見てみないといけませんね。

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形と、色からドウガネサルハムシで。

実はちょっと自信なかったりして。。。

ここは切り上げて、タラの芽ポイントに移動です。

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おっとと

アカスジキンカメムシの幼虫です。

初めて見た時はまったく判らず、困りました。こんなに特徴的なのに、図鑑には親の姿しか載っていないので、種名を確認するまでそれなりの時間がかかってしまいました。

今はお馴染さんなので、さっと失礼して、タラをチェックです。

ぃ、いっ、いましたぁ!

ネジロカミキリなのであります。結構小さいなあ、しかし、採り手はあっさりと、“結構大きいじゃん”
視力の差が歴然であります。撮り手の方は、一旦撮影してから液晶で拡大表示しないと太刀打ちできません。

ともあれ、ずっとチェックしていたポイントにいてくれると嬉しいですねえ。

えいっ。もういっちょ!パチリ。

何とラッキーなことに、こんな風にタラをチェックしていると、地元昆虫館の学芸員の方が声を掛けてこられました。以前昆虫館にお邪魔した時には、お留守で聴けなかったツクバクロオサムシについて、やっとお話しを伺うことができました。なかなかいい日になりました。

ご親切にありがとうございました。

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気分良く、昆虫館の裏手に回り込んでみます。
ここに積み上げてあった材の殆どが燃やされてしまっていました。スギカミキリは伐採しても中で生長し続けるそうですので、被害防止のためもあるのでしょうか。
でも、こちらにはこちらの都合というか、願望というか・・・覚悟していたものの、ちょっと残念。

まだ少し残っている材にはヒメスギカミキリとヒシモンナガタマムシがいました。このタマムシが非常に活発で、飛びまわるし、歩き回るし、写真を撮るのは大変でした。

せっかくここまで来たので、筑波山を越え、先日発見した材置き場をチェックです。
やっぱりヒメスギカミキリ天国でした、あとは何やら寄生バチが
ぶん
ぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶん・・・うるさぁ〜いぃっ!

多過ぎますってば

そんな中でも

“ぶんぶん集団”に負けずに産卵中の

ヒメスギカミキリのペアです。

産卵中も♂は♀をカバーし続けます。

せっかくなので、自宅にもどってから、ネジロカミキリのアップをじっくり狙います。

奇麗なんですねえ。絶妙な毛並みとトゲトゲが素晴らしいです。すっかり惚れてしまいました。

 

冬の崖や朽ち木から、オサムシを割り出したり、

持ち帰った材から、カミキリが羽脱したり、

という楽しみ方も確かにありますし、

その方が効率良いこともあります。

でも

フィールドに出て、そこの空気を吸って、香りを嗅いで、

日差しを浴びながら、季節の虫たちに出逢う楽しみ。

これに勝るものはありません。

 

さて、赤バッチ(キクスイカミキリ)には、いつ出逢えるでしょうか?

できれば、このシーズンに逢っておきたいところです。

 

実は・・・・・・・・・・むふふ ^^

To be continued in our next number!

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