KEI's昆虫採集記:採集記バナー

憧れを追いかける旅 起の巻

2006年07月31日 輝く瑠璃の星に出逢った夜、冬虫夏草の翁降臨
        自然の中で出逢えるのは虫だけじゃないんです。

やっと梅雨も明け、今年も来ちゃいました。

ルリボシカミキリに逢いたいのです。

去年より一ヶ月早いのですが、いろいろなサイトを拝見すると、どう考えてももういるはずです。

で、その他にもピドニアってものにも逢ってみたくて、今回はプチ・オデッセイを気取ってみました(^^)

初日は、何はなくとも瑠璃★狙いです。

どうも、乾いてますねぇ。

それに2年落ちの材なので、どうでしょうか。どっちにしても、来年はここでは難しそうな雰囲気です。

今のうちにちゃんと逢っておきたいです。

乾き気味の材ですが、何頭かが歩き回っていました。なぜか昨年出逢ったときよりも、行動が素早く感じたのは、季節が浅いためでしょうか?

森の宝石 ルリボシカミキリ

ちゃんと居てくれました。

素敵ですねぇ。来て良かったなぁ。

奇麗です。素晴らしいです。この色、この形。これで、今回のプチ・カミキリ・オデッセイは、終わったとしても悔いはないですね。後は温泉入って、ご飯食べるだけでもね。

と言いつつも、午後まだ早いので、宿に向かいながら、虫をチェックしていきます。

おおっ、かっちょ良い!
ネットの図鑑で時々見かける形です。

ヒメクロホシフタオ という種類らしいです。

蛾も半翅目に劣らず面白いです。

拡大画像のファイル名がkurohosi・・・になってますが、お許し下さい。

山を少し下って、
また沢筋を山に向かって登ります。

ニンフホソハナカミキリ

これ、好きなんですけど。

普通種好きです。どちらかというと、希少性に対する感度が悪い、という表現が近いでしょうか。

つまり、幸せ者ってことでもあります。

別に希少種が嫌いってことじゃあ、ないと思うんですが、まだ判りません。

希少種に逢ったことないんで (^.^)

杉材が集積されています。

材のカスや、作業で出るチップが道を塞いでいます。

まさに作業現場です。杉だけというのが、残念ですが、チェックしてみます。

オオゾウムシ

んんん・・・デカイです。

当然です。

オオゾウムシなんですから。

ハサミツノカメムシ

ヒメハサミツノカメムシは埼玉県立水族館の駐車場脇で見かけたばかりなんですが、これで、本家にも出逢ったことになります。

 

夕暮れも迫って来ましたので、ここらで一旦宿にチェックイン!
すぐ食事の時間でした。
夕食を済ませたら、夜の宿周りをチェックです!

キバラケンモンでしょうね。

この宿の自販機は蛾が良く集まります。他に灯火といっても殆ど見当たらないので、当然ですかね。

自販機を中心に、ふらふらとチェックをしていると、独りでみえている、年配の方が声を掛けてこられました。

群馬の方で、あちこち“冬虫夏草”を集めておられるそうです。

へぇ〜!そりゃすごいや、見つかるんですか?

見つけたぜぃ!この裏の沢筋でさぁ・・

冬虫夏草 見せていただきました。

ヒメハサミツノカメムシについていますね。右のは、♀についたのかな?

冬虫夏草は越冬個体につく必要があって、越冬中に菌糸を体中に這わせ、今ごろになって、先端がにょきっと地面に出るんだそうです。滋養強壮に良いとかで、これを20〜30個入れたお酒は、一升瓶で18万円位するとか!!

山の出逢いは虫だけじゃないなぁ。人との出逢いも楽しく勉強になります。ハイ。A様、楽しいお話しをありがとうございました。

更に、灯りを巡ります。

キカマキリモドキ

こりゃ面白いです。ヘビトンボ的カマキリ、カマキリ的ヘビトンボ???

そんな感じです。指で突くと、かなり敏感に反応します。ちゃんと首をもたげて鎌を振り上げるようにしますが、当然といえば当然ですね。風体から水中でヤゴを過ごすのかと思ったんですが、カマキリモドキの仲間はクモの卵嚢や蜂の巣を宿主にするらしいです。

ヤラセじゃありません。

バーベキューコーナーのテントの照明をチェックしていたところ、採り手の腕に仲良く並んだ虫たちです。

白いシャツやズボンなどには、小さな蛾があっという間にやって来ます。

2006年8月9日追記
中央は多分
オビカギバ、右はウコンノメイガ(スレも強いし、これはかなり怪しいです)の可能性があります。

ミヤマクワガタ

今回遭遇した一番大きな甲虫です。

あまり、持ち帰るつもりも無かったので、冬虫夏草を見せていただいたお礼に、Aさんに差し上げました。

『良いのかぃ!?孫に良い土産ができたなあ。ありがとね』と、喜んでいただけて、こちらも嬉しかったです。

でも、こんな立派な♂は初めて見ました。

ヒトツメオオシロヒメシャク

美しく大型のヒメシャクです。

嬉しいことに何頭か確認できましたので、写真も何枚か撮れました。

ノンネマイマイ

マイマイの仲間であることは一目で判りましたが、種にたどりつくには、いつものように、みんなで作る日本産蛾類図鑑さんにお世話になりました。

オオキノコムシ

いつも見掛けるキノコムシとは大きさが全然違います。黒光りするエリトラに眼が惹き付けられます。

胡麻ダレが発酵したような、一種独特の臭いがしていました。

ビロウドカミキリ

自販機の派手な色が好き!

というわけでもないんだろうなあ

アカスジシロコケガ

これも自販機に咲く花です。

白地に奇麗な赤いスジが目を引きます。

キマダラオオナミシャク

去年秋に出逢ったときよりも新鮮な個体で、スレがまったく見られませんでした。

ホソカミキリ

ここでは、毎晩多くの個体が訪れていました。それとビロウドカミキリも良く見かけました。

イタヤカミキリ

初遭遇かも!

撮り手が第一発見者でして、最初、ビロウドカミキリと思ったのですが、どうも雰囲気が違うので、ぐっと寄って見たところ・・・やっぱり老眼の撮り手には判断がつかず、採り手を呼んで、確認してもらったのであります。

美しい大型のカミキリムシです。

あっ

農工大のホームページの写真じゃん!
(8月10日まではこれでした)

名前が最初浮かばず、いつもお邪魔している、農工大の昆虫研究会さんのトップの写真が浮かびました。

ギンモンスズメモドキ でしたね。

♂です。なぜ♂かというと

  ▼

このように赤い毛が隠れているのです。

 

> みんなで作る日本産蛾類図鑑さん より

夜回りも一段落したところで、本日は終了です。

明日は、林道沿いのノリウツギを掬って掬って掬いまくるのだ!

新しい憧れとの出逢いを夢見つつ、

渓流の爽やかな水音を子守唄に、眠るのであります。

 

憧れを追いかける旅 承の巻(2006年8月1日)に続く

>> KEI's昆虫採集記 <<

inserted by FC2 system