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憧れを追いかける旅 承の巻

2006年08月01日 冬虫夏草の翁の神通力かも
        碧く輝く翼に乗って、幸せがやって来ました。

朝です。

昨日よりも暖かです。

期待したいです。

セマダラコガネ

ウォームアップでしょうか、宿の敷地内を散歩していると、木の椅子でのんびり朝日を浴びていました。

ミヤマクワガタ♀

朝の光の中、森に向かって翔び立とうとしていますが、まだ身体が温まっていないようです。

 

朝食を済ませ、(撮り手だけですけど)朝湯に浸かって出掛けるとしましょう!

ノリウツギが咲いていますねぇ。

ノリウツギというのは、σ( ̄0 ̄)ゞ儂・じゃなくて、和紙を漉(す)くときに、糊の役目をさせるのに使うので、ついた名前だそうです。水に浸して出てくる粘り気を利用するそうです。

だから糊空木

掬うぞぉ〜!(意気込みとは反対に、そぉ〜っとそぉ〜っと掬います。花を壊さないようにね。まず、ルッキングして、あたりをつけたら、優しく一房一房掬っていくのです。)

やっほーっ

コウヤホソハナカミキリであります。

もちろん初遭遇。

これも素晴らしいカミキリムシですね。

エリトラ(翅鞘)のスッと細くなり具合と、模様がたまりません。前胸背の尖り方もなかなかです。

こちらは

マルガタハナカミキリ

これも初遭遇なんですが、ノリウツギがあるようなところでは、超普通種だそうです。確かに沢山沢山沢山沢山沢山いました。そういえばノリウツギを掬うっていう行為、初めてだったかも!?初心者丸出しだぁ!

沢山いても、遠い花にいるので、生態写真が撮れなかったんですよねえ・・・残念。

目の前の花に来てくれたのは

ホソトラカミキリです。

幸せそうですが、見ているこちらも幸せです。

これが噂のヒメハナカミキリ(ピドニア:pidonia)ですね。小型のカミキリムシでしかも、微妙な差で種類が多く、同定は相当難しいらしいです。

確かにこのポイントでノリウツギを掬(すく)う度に多くのピドニアがネットに入っていました。

これは、チャイロヒメハナカミキリじゃないかと思ってます。自信ないですけど・・・

ヒゲジロハナカミキリ

奇麗なカミキリムシです。

姿といい、色といい、名前の由来になっている触角の白いところがとても良いアクセントになっています。

これもかなりの数が来ていました。

ヒメトラハナムグリ

茨城のいつものフィールドでも見掛けます。

ちょっと懐かしい気持ちで、パチリ。

オオトラフコガネ

こちらは、まさかの初遭遇。

いろいろなサイトで拝見して憧れもありました。

目の前にいると、やはり素晴らしい色、模様、それに触角が雰囲気あります。

今回は何頭か確認できました。嬉しいですねえ。

そこそこ(なんて贅沢な言いようでしょうか!)成果をあげたので、林道を移動しながらポイントを探っていきます。

梅雨も明けて、楽しいです。

少し気温がもの足りませんが、ここに来てはじめて花を掬う楽しみを実感できました。

新たな出逢いを求めて、明日以降のポイントを探つつ移動を繰り返します。

ヨツスジハナカミキリ

花を掬ったところ、落ちてしまいましたが、落ちてもペア解消とはなりません。数が多いのも何となく納得できます。

後から後から活発に花に飛来しています。

実は、つくば周辺では花で採った記憶がほとんどありません。

さらにもう少し奥に移動して、沢筋の道を歩いてみました。
山の奥深さは堪能できましたが、深い谷のためか、花がなく、もちろん車の入れる道でもなく、材もありませんでしたので、カミキリは×。
まだ二日目ですが、いつも歩いている森に比べて、虫の濃さが全然違いますし、その濃淡もはっきりしています。ポイントがずれると、まったくと言っていいほど甲虫がいません。こういうフィールドをベテランの方々が歩くと、凄い成果を出していくんだろうなあ・・・

雰囲気を味わって、車に戻り、水分補給もして、また林道に戻る途中のことでした。
怪しげな花(樹種調べ中)がありまして、虻蜂はいるものの、カミキリの気配はなかったのですが、判らないときには先ず行動。何気に掬ったところ

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 あぁっ!

アオカミキリ

あ、あぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!採っちゃいましたぁあ〜〜〜〜〜。

採り手は、下調べで、いるはず(運が良ければ採れるんじゃないか)と、期待していたそうですが、まさかここで遭遇するとは!(掬った花の横にあったイタヤカエデに来ていたのではないか、というのが採り手の見解で、その後の出現のし方をみると、撮り手も納得です)

結構赤味の強いタイプかも。

記念すべき第一号はこちらでした。写真を抜かしてしまい、お恥ずかしい限りです。(06/08/13写真追加)

アオカミキリ

お、おぉおおっ!おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお、また採っちゃいました。

採り手は、下調べで、いるはず(運が良ければ採れるんじゃないか)と、... snip ...

こちらはノリウツギに飛来した生涯2頭目のアオカミキリです。見事な緑(翠?碧?)色でサイズもひとまわり大きいです。

嬉しいです。

今日の成果を宿でじっくり楽しみました。

採り手のシャツからエイッと翔んだところ。

 

う・つ・く・し・い なあ

採り手のシャツにランディングする瞬間です。

どこからどう見ても、

す・ば・ら・し・い じゃないですかぁ!

 

腹部の青紫が、TEPCOのFTTHのように“チョー素敵”(撮り手の個人的な趣味であります。チョー反省であります。)

今日は、宿を中心に付近の環境と虫を確認をしながら、

行ったり来たりを繰り返しました。

環境と虫の様子を呑み込むことで、明日以降の行動に、

計画性を持たせることが出来ます。(採り手任せですけどね)

マイフィールドでないので、この一日はとても貴重です。

 

夜はまた灯りをチェックしましたが、昨夜に比べて低調でした。

梅雨明け後に一気に出ていた虫が少し減ったのでしょうか。

ともあれ、アオカミキリとの劇的な出逢いの余韻を抱いて

本日は就寝です。

 

憧れを追いかける旅 転の巻(2006年8月2日)に続く

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