末吉

2005年8月22日 埼玉県
願い叶う!ルリボシカミキリとの出逢いに成功

朝です。良い天気です。

今日は山を一旦下り、ちょうど去年の今ごろ、台風の影響もあって、雨模様で虫たちには出逢えず、泣く泣く撤収した場所に突入してみるつもりです。

どんな一日になるのでしょうか。

(拡大画像ありません)

すわっ!ルリボシカミキリ殺人事件か!

クモにやられてしまったようです。宿の“玄関”に倒れていました。まだ関節が柔らかです。

昨夜、近くを見回っているときには見かけなかったので、犯行時間は夜中過ぎから明け方にかけてだと思います。

朝の散歩を終わらせて、朝湯に浸かりに行ったところ、

ホソカミキリが浴室の壁にとまっていました。

温泉カミキリ、なかなか乙なヤツです。

今日はちょっと運が向いてきたかも。。。

宿を出発し、山を下りる前に、少し上にあるオートキャンプ場に行って見ました。キャンプ場といえば、薪。薪置き場にひょっとして、瑠璃★が。。。

しかし、期待空しく、工事中で何もありません。

キャンプ場の部材でもないんでしょうが、道路脇には杉材が。さっさと切り上げて、次行ってみよっ!

ということで、山を下ります。

少し下ったところで、橋の手前の分岐に、何やら伐採木が・・・

杉ばっかりのようですが、とにかく覗いてみることにします。風が強いです。

ぎゃおっ!

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ま、ま、まさか

こんなところで君にお逢いできるとは!

アオタマムシです。

ガードレール脇にひっくり返って、じたばたしていました。・・・イヒヒ・・・・来た甲斐があったかも!

アゲハモドキ
(拡大画像ありません)

去年は、赤平川近くの宿の灯りに来ていましたが、ことしは真っ昼間にこんなところで出逢いました。

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更に下っていきます。

巨大トチノキ

この写真では高さが判りませんが、

遠目ではエノキの大木のように見えました。

とにかくビックリの大きさです。道路工事のときには、わざわざ中央を空けて、保存したようです。

集落にあれば、名前も付けられて、大切にされるような樹でした。

ループ橋

便利なことは確かですが、本当にこんな巨大なものを作る必要があったんでしょうか。・・・どうやら建設中のダムのために、今ある側の道路が使えなくなるので、逆斜面に新しい道路を作ったようです。納得できるような、できないような。ちなみに、ナビには途中の分岐が登録されてないため、思いっ切り迂回路を指示されてしまいました。沈黙。ここを過ぎてしばらくで、目的地に向かって上りになります。

標高1000メートル。いよいよブナとモミのある森に突入です。入り口付近は有名登山道ということもあって、

下生えは奇麗に管理されています。

伐採木や粗朶など見逃さないように、、、、ん!?

綺羅 雲母 雲英 キラッ!

いたかも!

ルリボシカミキリ:森の宝石です。

カミキリの登竜門的存在。森では普通種らしいです。

多くの方々がこのカミキリに出逢って、カミキリムシの虜になるそうです。

逢いたい、逢いたい!逢いたい!と、思ってなかなか出逢えなかったけど、やっと逢うことができました。

涙が出そうなくらい嬉しいです。

感激に潤む目で、ふと見ると・・・おや、これは、最高峰オオトラ大明神の食痕様ではありませんか!
残念ながら、樹液はおろか、苔までついていて、かなり昔の名残りのようです。付近には、周囲をぐるりと移動した痕が残ってるものも何本かありました。現在はお住まいではないみたいですが、それでも、嬉しい大発見でした。(写真が不明瞭ですまんこって・・・カメラマン父)

よしっ!帰りまでの時間、ルリボシを探しまくるぞ!昨日の不調が嘘みたいに元気に森森、もとい盛り盛りなのであります。

およっ!

下の道路脇に伐採木発見!

一気に突入であります。

いそうな気配がむんむんであります。

イヒヒヒヒ。。
得体の知れない笑いが込み上げてきて止まりません。

産卵中の♀です。

想像以上に大きく、立派なカミキリムシで、ホントぉ〜〜〜〜っに、美しいです。

ありゃぁ〜?

同じ場所にいた、迷子のシジュウカラ。

伐採したときに巣とともに落ちたのかも。

我々が近づいても飛び去ることができないようでしたが、元気に材を跳ねて移動してましたので、近くに親さえいれば、大丈夫でしょう。

主役の再登場です。

“エヘヘ”・“イヒヒ”笑いが止まりません。予想以上の数がいてくれました。

いるところにはいる。という単純なことでしょうが、森の宝石集めを最後に今回の旅行を締めくくることができました。親子して気分上々です。

今日はしつこいですが、お許しを!

自宅に戻ってからも、うっとりと眺めたり、触ったり、もう幸せいっぱいであります。

 

遠い道のりになるのかと。。。

今シーズンはダメかも、と、ちょっと弱気に思ってしまったことも。。。。

あきらめず、フィールドに出て良かったです。

待てば海路の日和あり、という言葉もありますが、何事も着手しないことには成就しません。

森の宝石と呼ばれるルリボシカミキリです。

日本固有の代表的な美麗種です。

普通種と言われますが、それほど容易種ではないと言う人もいます。

私たちには、邂逅までの道程は容易ではないカミキリムシでした。

漸く逢えたルリボシカミキリは想像以上に魅力的でした。

落語的に言うと“ショカボのベタボ(初回惚れのべた惚れ)”。

森の中ではその引き込むような輝きに息を呑み、そしてため息がでます。

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