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ビャクシン・ビャクシン・ビャクシン!

2007年疾風怒涛の黄金週間〜3 秩父天牛オデッセイ:第1日目

2007年5月1日 奥秩父 

  眠気も吹っ飛ぶビャクシンカミキリとの第3種接近遭遇でありました。

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最近の天気予報って、当たって欲しくない時に良く当たるような気がしますが・・

予報通り雨が降っております。2泊3日の奥秩父行きですが、天気はなるようにしかなりません。せめて一日でも半日でもすっきりと晴れて欲しいものです。

これまで数回訪ねた時は不思議と天気に恵まれているので、頼むぞジンクス!ということで先に進みます。

ありがたや、国道140号線が秩父市を抜けるころには晴れ間も見え、退避場所のカエデも赤く咲いています。

どれどれ・・・・休憩と偵察を兼ねて掬ってみましょうか。

ミドリオオキスイ

タマムシの風情も合わせ持つなかなかお洒落な虫がはいりました。脚のツートンも良いです。

ヒナルリハナカミキリ
(拡大画像ありません)

カエデやミズキの花の常連さんとして、全国的に知られているようですが、ハムシのような小型で金属光沢の愛らしいカミキリムシです。

ただ、どこでも数が多いのが難点ですが・・・色合いの違いも楽しめます。

キバネニセハムシハナカミキリ
(拡大画像ありません)

こちらも常連さん。

こちらもやはり出逢う機会の多いカミキリムシです。

国道のトイレも『熊注意』でした。

まさか、こんなところまでは・・・

実は、昨年秋には撮り手の赴任先(熊谷)の職場で『寄居あたりでも熊が出たんですよぉ』と、話題になったくらいです。ここまで山に近づけば、集団で出て来てもおかしくないですね。

ループ橋です。

ダムの目の前で大きく一回り。

巨大なループには違和感がありますが、それ以上にダムの威圧感を感じます。

さぞかし放水時は迫力でしょう。

登りはじめてしばらくいくと、渓谷沿いにカエデがありますが、咲が甘いです。

カミキリ情報館で、これから上はカエデの花は望めないとの情報は得ていましたので、さらっと自分達の目でも確認したところ、本当に見受られませんでした。これで無駄な時間は使わずに済みます。

花を掬う時には下るか、秩父湖方面をチェックすることに決まりました。

暮ゆく宿から

食事(午後6時から)も済ませ、暮ゆく空を眺めながら、決戦の時を待ちます。

実は、昼間チェックしておきたかった材置き場では、ちょうど材の運び込み作業がされていて、立寄れなかったのです。

雨上がり、新鮮な材、季節、カミキリ情報館の記録。

こりゃあ行くしかないですよね。

ヒノキ、スギを集積している土場です。

鹿や兎はこわくないですが、まさかと思っても熊は怖いです。一人ではそうそう長居できませんが、二人揃えば何とかなりそうです。

狙うのは、例のカミキリです。

いないかも知れないけれど、この一帯のどこかにいることは判っています。だからここにいてはいけない理由もありません。ガッツで行ってみよ!

でたあ〜!

いました
ビャクシンカミキリです。

いると信じて準備してきた採り手の勝利です。震える指で、シャッターを押し、つまんでプラケースに入れます。

材をチェックしていくと、かなりの数が集まっていることが判りました。

採り手が探して、撮り手が撮る。撮り手が撮ると、採り手が採る。採り手は採ると、次を探す。次が見つかると撮り手がまた撮る。採り手がまた採る。また次を探して撮り手がまた撮る。採り手がまた採る。の繰返しが続きます。

嬉しいことに、後から後から出てきてくれます。

プロポーズ中かな?

斑紋変異も・・・

それほど多くはありませんが、斑紋のバリエーションもあって、楽しい夜になりました。

横から見ると、スギカミキリ的です。

隙間に潜む虫の標準的なプロフィールです。

エゾベニヒラタムシ

隙間に潜むといえば、こちらがチャンピオン。

感動的に見事な造型ですが、今夜はビャクシンカミキリに主役を譲っていただきましょう。


ベニヒラタムシとしていましたが、別の写真も確認し、エリトラ(翅鞘)の点刻が滑らかなことから、エゾベニヒラタムシとさせていただきました。 '07/6/26

わずか30分程の材チェックで、一生掛かっても出逢え無いだろうと思えるほどのビャクシンカミキリが出てきてくれました。

この30分間だけで、もう今回は何もいらないほどの濃密な時間を過ごすことができました。

今夜の成果です。

これ、全部ビャクシンカミキリが入ってます。

信・じ・ら・れ・な・ぁ・〜・い・!

 

まだ、夜は浅く時間もたっぷりありますので、宿の灯りを巡ることにします。撮り手には是非撮ってみたい春を代表する蛾がいます。

クロコブゾウムシ

普通に見られるらしいのですが、このこぶこぶが虫好きを惹付けます。

イボタガ

一回りして撮り手は部屋で休んでいたところ、ひとりチェックを続けていた採り手が『オトウサンいたよ!多分探してた蛾だと思う。』と呼びに来てくれました。

出てみると、宿の壁に翅を休めていました。あっぱれ、息子よでかした!探していたイボタガです。何枚も写真を撮った後、憧れの手乗り写真に挑戦したところ、案外簡単に撮らせてくれました。

ぶーふぉ(ヒキガエル)君です。

雨宿りでしょうか、受け付け近くにきました。

ビャクシンカミキリを探していた時間には、すっかり止んでいた雨ですが、宿に戻ってからまた降り出し、夜半には本降りになってしまいました。

カミキリ探しの時間帯は天候に恵まれていたということで、秩父のジンクスはやっぱり生きてたようで、どうやら、朝にはスカッと晴れてくれそうです。

ビャクシンカミキリ

室内であらためて見ると、エレガントな美しいカミキリムシであることが判ります。

ビャクシンカミキリ

この前胸背の盛り上がりと、シックな色合いのエリトラは飽きることがありません。

明日も行っちゃうぞぉ〜

 

第一日目:ビャクシンカミキリとの第3種接近遭遇 このページ

 第2日目:良いんですか?オオマルクビヒラタまで! に続く
(チビハナカミキリ・ミヤマルリハナカミキリ・シロトラカミキリ他)

 第3日目:ホンドアオバホソハナ!コバネカミキリ3種! 
(ブロイニングカミキリ・トガリバアカネトラカミキリ)

 

SpecialTHKs:

奥秩父に新しい出逢いを求めるにあたっては、るどるふさん池修さんGenkaさん、のWeb Siteを参考にさせていただきました。その他、情報を公開されていらっしゃる多くのサイトのみなさま、どうもありがとうございました。

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