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余韻に浸るヒマなどないほどの幸運・・・

2007年疾風怒涛の黄金週間〜4 秩父天牛オデッセイ:第2日目

2007年5月2日 奥秩父 

  オオマルクビヒラタカミキリ、チビハナカミキリなど初遭遇が続きました。

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朝です。昨夜は興奮しましたが、予想外に良く眠れました。つまりキリンレモンのように爽やかに目覚めているのであります。

清々しく晴れています。上昇気流も発生しているようで、トビがゆっくりと旋回しながら昇っています。

昼までに何ヶ所かカエデを掬いたいと思っていますので、朝食が済んだら、一旦山を下ります。

途中、一夜明けたビャクシンカミキリの大宴会場に立寄ってみました。

いかにも怪しい裂け目があったので、そっとめくってみると、何やらいらっしゃいます。

ビャクシンカミキリ
(拡大画像ありません)

居心地の良い隙間加減のようで、2頭が隠れていました。

ありがたくゲットさせていただきます。(今夜も楽しみだなあ・・・うひひひひ)

国道140号線まで下ってきました。

渓流沿いの国道の待避所ですが、カエデが何本かあって、満開のものもあります。

とにかく掬ってみましょう。

アカイロニセハムシハナカミキリ

ぽよよぉ〜んと何気に初採集だったりして。

キバネニセハムシハナカミキリ(前胸から前が黒で黄色い翅鞘)、ピックニセハムシハナカミキリ(翅鞘は黄みがあり、前頭=顔が橙色、腹は全面黒くない)など区別するポイントはあるようですが、馴れればすぐ区別できるらしいです。

後日標本を見比べると、撮り手にも判りました。

ミヤマルリハナカミキリ

これも小型です。

採り手は現場で見分けていましたが、撮り手には黒味の強い、痩せたヒナルリハナカミキリのように見えてしまいます。あらら。

チビハナカミキリ(室内撮影)

採り手が珍しく『何だろ!?』『それらしいカミキリが思い浮かばない』と言います。

図鑑やWeb Siteでその季節、その場所で採れそうなカミキリのイメージを作っている採り手にピンと来ないとなると、撮り手には珍紛漢紛であります。戻ってから図鑑と掲示板などで確認できました。

リュイスアシナガオトシブミ

異形と言えば異形ですが、ある意味オトシブミ、チョッキリ系の王道を極めつつあるデザインかもしれません。
どちらも『lewisii』と表記するらしいのですが、ルイスオオゴミムシのルイスとは違うのかな?

ともあれ、ここには掬えるカエデは数本だけなので、西進し、ダム湖の東岸方面に抜け、西向きの斜面を登りながら状態の良いカエデを探すことにします。

なかなか良さげなカエデが、あちこち・そちこち・ちらほらと咲いております。

掬いながら標高を稼いでいきます。

セスジヒメハナカミキリ

この色使い、ムフフなのであります。

『採れ出したらきりがないらしいし、同定が大変なことになるみたいだから、ピドニア(ヒメハナカミキリ)には手を出すの止めようか』と話したような記憶もあるのですが、いざカミキリがネットに入り出すと興味津々が止まらなくなります。

出たぁあ!!!

シロトラカミキリ位で変かも知れませんが、我が家は大好物です。これまで何故か縁遠く、出逢いの機会が異常に少なかったため、待ち焦がれていたのです。

十字軍を連想させるこの背中(翅鞘)の模様が個性的でグッドルッキングです。際限なく欲しいカミキリムシのひとつです。

無事シロトラも出てくれ、その後もあちこちチェックを入れながら、本日の最高点(1000メートル)に到着です。

材の様子をチラ見しますが・・・

カミキリの姿はありませんでした。是非また夏に来てみたい場所です。

昼も過ぎたことですし、宿方面の林道パトロールに復帰します。

で、ここ、スルーできませんよね。

ああぁっ!

早く早く!!

採り手にいきなり呼ばれ、いつもの“押っ取りカメラ”で跳び出してみると。

オオマルクビヒラタカミキリ

あららぁ!これってすごいの?
季節的には早いものの、採り手は密かに望んでいたらしいのですが、さすがに昼日中に一時停止した目の前に見つけたので相当驚いたようです。

それでも、動かなかったので、生態写真が撮れましたが、良く摘まずに我慢できたなあ・・・お手柄お手柄

またも上がったテンションで、先に進みます。

ヒメスギカミキリ
(拡大画像ありません)

キャンプ場を整備している現場があり、お願いして、ヒノキなどの伐採木や、未整理の粗朶が散在している河原に入らせてもらいました。

材にはまだ季節が早いようで、ヒメスギカミキリの分布の広さを再認識するのが精一杯でした。

クロボシヒラタシデムシ

大型で赤い前胸部が目立ちます。

ヒノキ伐採木上にあった、カエルと思われる死骸の回りを歩き回っていました。

足元には鹿の糞が多く見られ、夏にはカミキリ以外にもいろいろとやって来そうなところです。

トホシカメムシ

こちらも2センチ以上はあるだろう大型のカメムシです。石造りの橋の欄干をゆっくりと歩いていました。

カメムシ類は結構神経質で、正面から写真を撮ろうとするとすぐに背中を向けてしまう傾向があります。

夕方に掛けての時間帯、カミキリは得られませんでしたが、それまでの成果が充分過ぎるほどシアワセでしたので、楽しい気分で晩ご飯です。民宿並みの値段でボリューム満点。今夜もヘビーであります。もう動けないよぉお〜〜ってほど食べてしまいました。

腹ごしらえが済んだら、ヘプバーンじゃありませんが、暗くなるのを待って、出発なのであります。

ビャクシンカミキリ

現場に着いて早々

ワンペアげっと!

ツヤヒサゴゴミムシダマシ(多分)

喧騒に紛れて登場です。

他には目ぼしい甲虫はいません。

すべてビャクシンカミキリです。

引き続き

・・・げとぉ〜!

んんん〜ん

ペアげとぉお!!!

昨夜ほどではないですが、

まだまだこっちからも

げとぉ〜〜〜〜〜!

あっちからも・・・

来てます・来てます

げとぉ〜〜〜〜〜!!!!

さらに

げとぉ〜〜〜〜〜おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

 

 

今夜も堪能させてもらいました。

 

ケースは足りるのかぁ!?ってくらい採れちゃってますが、

いざとなればユニパック(チャックつきビニール袋)で小分けして

大型プラケースに入れて帰れば何とかなるでしょう。

 

我が家は主にプラケースで生かしたまま持ち帰りますので、

フィールドに毒瓶を持って出ることはまずありません。

あえてお薦めはいたしませんが、

こうしておくと、戻ってから元気な姿を見直せるので、楽しいのと

展足作業もコントロールできるので、作業効率も良いように思います。

 

明日はいよいよ採集(最終)日、さてどうなるでしょうか。

 

第一日目:ビャクシンカミキリとの第3種接近遭遇 から続く

 第2日目:良いんですか?オオマルクビヒラタまで! このページ
(チビハナカミキリ・ミヤマルリハナカミキリ・シロトラカミキリ他)

 第3日目:ホンドアオバホソハナ!コバネカミキリ3種! に続く
(ブロイニングカミキリ・トガリバアカネトラカミキリ)

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