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期待を超えてやって来る

2007年5月26日 茨城県 アプローズなサプライズ

  はじめて訪れた場所ではじめての出来事。。

昆虫写真のサムネールをクリックすると拡大画像が別ウィンドウで開きます

久し振りに茨城県の山の中にいます。

季節はすっかり夏気分の暖かさです。

昨年はカエデの花も実もほとんど見られませんでしたが、カエデにはびっしり実がついていて、今のところ順調に季節が進んでいる印象があります。

今日は渓谷沿いの

あ・じ・さ・い を見に行きます。あのカミキリを探したくてですけど、もちろん。

セモンジンガサハムシ

渓谷沿いの日陰のヤマアジサイ(?)の葉に佇んでいました。背中(エリトラ=翅鞘)に輝くエックス型が目印です。小型の虫ですがとても目立ちます。

ミヤマドウボソカミキリ

ドウボソの可能性再検討中です(07/06/06)
ミヤマドウボソとさせていただきます(07/06/08)


嬉しや初採集であります。

ヤマアジサイの自生も確認していましたので、シーズンにはドウボソがいる!と採り手は確信していました。

しっかし叩き採集とされているこのカミキリをルッキングしちゃったってのは、相当眼が良いなあ。撮り手は指差されてもなかなか見つけられず、この個体をファインダーに捉えるまで往生しちゃいました。薄暗いし。

 

・・・・・実は(帰宅後の話しですが)・・・・・

アジサイから得られましたので、当然ドウボソカミキリと考えていましたが、

 

顔に占める眼の比率やエリトラ(翅鞘)にある線状の縞模様などが気になり、

見た目はミヤマドウボソじゃないかなあという迷いが生じました。

 

撮り手は、図鑑にホストが明記されているのでドウボソだろうなあ〜

採り手はカミキリだけを見ればミヤマだよね〜。

 

で、茨城マイスターのあの方に、エリトラや横顔の写真をご覧いただき

ご意見をいただいたところ、ミヤマでよろしいだろうとのこと。

さらに茨城県ではアジサイからも得られていることもお教えいただきました。

 

ホストや季節など環境も重要なファクタですが、虫そのものをちゃんと見ることが

何より大切だという、あたりまえのことに気付かされた撮り手でありました。

その後、それほど遠くない場所で、アジサイからミヤマドウボソを

採集された方からも、ご助言をいただくことができ、

ミヤマドウボソカミキリとさせていただくことにしました。

(2007/06/08追記)

 

お忙しい中、ご助言いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

ミヤマドウボソカミキリ

ドウボソの可能性再検討中です(07/06/06)
ミヤマドウボソとさせていただきます(07/06/08)

落ちたぁ!
落ちたぞぅ〜!

今度は撮り手の叩き網に落ちてくれましたが、あまりの興奮に、自分が沢に落下したかのような声をあげてしまいました。普段採り手に依存しているし、初採集種ですので、自分が見つけるとかなり興奮してしまいます。

それにしても細長っがいなあ、触角。

エゾサビカミキリ
ヒメナガサビカミキリ
  ▲

甲虫採遊記のるどるふさんからご指摘をいただき、再確認してみたところ、エゾサビカミキリを誤同定していたと判断しました。どうもありがとうございました。

 

おなじくヤマアジサイの枯れ枝を歩いていたのですが、近くに樹種の入り混じった粗朶(そだ)がありましたので、そこに来ていたものと思われます。

この沢筋ではもう他にあまり見るところも無いので、下見の時に通行止めを食らってしまった某林道に向けて出発であります。

さて、今日はどうでしょうか・・・

はい、今回はすんなりと走行できてます。

アプローチがちょっと狭いのですが、林道そのものは良く整備され、走り易いです。しかも結構小さな花が咲いています。これなら何か来てるでしょう。

 

わぁあああああ

来てたぞぉ〜!

 

いえいえ、実は偶然にもある方にお逢いできたのです。

もちろん、こんな馬鹿騒ぎでの登場ではありません。

 

上の写真を撮った少し手前に車を停めて、花をひとつひとつ

丁寧にチェックしていた青年を見掛けたので、

『本格的な虫屋さんに逢うのは初めてだよねえ』などと話しつつ

ご挨拶したところ、なんと!るどるふさんと一緒に県内データの

取纏めをされていらっしゃる、Kさんとおっしゃる方でした。

 

驚いたのは、●●さんですか?と名前を尋ねられたことです。

あらら、ご存知なんだ。恐縮至極、大赤面の極みですが、

こんな嬉しいこともありません。

 

Kさんはご兄弟で活躍されておられ、Web Siteもありますが、

あまり積極的なアピールはしていらっしゃらないそうですので、

直リンクはしませんが、るどさんの甲虫採遊記からリンクがあります。

Kさん、茨城県。すぐにお判りになるはずです。

 

少し立ち話をし、林道の貴重な情報などもいただけました。

どうもありがとうございました。

 

 

なんか、好い事起こっちゃうかもよ!などと林道のチェック再開です。

ニンフホソハナカミキリ

おっ!茨城県では久し振りです。

カミキリ出て来るぞ、こりゃ。

シラオビシデムシモドキの集団

林道脇の伐採された切り株に、菌類でしょうかむっくりと発生していて、発酵しまくってるようなところに、爆発的に集まっていました。

くっせぇ〜!と言いつつ、採り手が2頭確保。よく触れるねぇ君ぃ・・・・

何度見てもハネカクシ系には見えないにゃあ。

ナガバヒメハナカミキリ

おおっ!ついに御利益きたかも。

我ら的初採集@かなり嬉しい

というカミキリであります。

チャイロヒメハナカミキリ

我等的茨城県初採集であります。

秩父ではたくさん見掛けたけど、昨年までの茨城ではほとんどピドニアに縁が無かったので、展足の苦労も考えずにお持ち帰り決定!

フタオビヒメハナカミキリ

これも初物ではないですが、嬉しい種類です。

シナノクロフカミキリ
なかなか良いカミキリであります。

ルッキングでは初めてかも。

林道は下見のつもりでしたが、カミキリもちゃっかりゲットでき、あちこちきょろきょろしていると、夕方も近づき、大粒の雨が落ちてきました。

幸せ気分で帰路につくことになりました。

また来るよぉお〜!!!!

林道で、るどさんの話題が出て、撮り手はふと思い出したことがあります。帰りに通る某SAは、るどさんに教えていただき、初めてシラハタリンゴカミキリを得た場所でもあるのです。今日林道でKさんにお逢いできたのも何かのご縁、どうせ休憩するならここしかないでしょう。

陽が傾きオレンジ色がかっています。

一息ついたら、植込みをチェックです。

オオミズアオ

この大型の美しい蛾は、ハナミズキにも付くので、分布が広がっているかもしれません。

少なくとも身近な存在になっていることは間違いなさそうです。

甘酸っぱい強い香りを放ってスイカズラが咲いています。これはもう満開ですね。

お、あるある、教科書通りの食痕です。

・・・が、葉裏にはなかなかカミキリの影がありません。どうなってるのかと、周囲を見回すと、オレンジ色の立派な虫が飛翔しているのが目に入りました。どこからかやって来るのでしょうか。オレンジの腹部を見せびらかすように舞い翔びます。

シラハタリンゴカミキリ

大型で美しいカミキリムシです。眩しいオレンジ色がたまらなく魅力的です。

ルリカミキリ

再び飛翔するカミキリを発見した採り手がジャンプ一閃!採ったどぉお〜!と掌を開いてみたら、なんとルリカミキリでした。

驚きましたが、茨城県初採集なので、持ち帰り決定です。

近くにそれらしい食樹は見えませんでした。

シラハタリンゴカミキリ

これは相当に大型です。オレンジの魔力にしびれてしまいそうです。

シラハタリンゴカミキリ

それにしても、翔んでるところばかりなので、土産を買ったりして、少し時間をあけ、帰り際にもう一度覗いたところ、ようやく生態写真にありつくことができました。

 

 

『つながり』について考えずにはいられない一日となりました。

今はまだお世話になる一方ですが、

いつか恩返しができるよう、

いろいろな方々に感謝しつつ、

このページを終わらせていただきます。

 

どうもありがとうございました。

 

そして、

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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