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いつもながらの『しょかぼのべたぼ』

2007年6月9日 久し振りの茨城県で『初回惚れのベタ惚れ』

  初遭遇のカミキリには一目惚れしてしまうことがほとんどです。

  そんなもんで良いの!? イインデス!! 

  初心者の強みは、新鮮なヨロコビ、オドロキを多く味わえることでしょうか。

  山が深いといってはヨロコビ。こんな虫に出逢ったといってはオドロキ・・・

  しばらくはこういう楽しい状況が続きそうです。

 

  梅雨時の山は、多少の雨で済むならそれはそれでラッキーなのです。

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雨もまた楽しいかも・・・

予報は良くないです。空もどんよりしています。SAは仕事の車で一杯です。

雨の確率の高そうな茨城県北部に向かっているところですが、行くだけ行ってみなければ、何も起こりませんので、時間の許すときには、可能性が半分あれば出掛けてみるようにしています。

某林道到着、登りかけて数分のところです。

雲に覆われていますが、それほど暗くはなく、いまのところ雨は大丈夫そうです。

シラホシキクスイカミキリ
(我が家的初遭遇種)

だから来ないとだめなんですってば!

林道脇をふわりと飛翔するのを採り手が発見し、斜面に飛び込むようにして得たものです。クモの巣に引っ掛かるという幸運もありましたが、いきなりこんな良いカミキリが出てくれちゃうと、もういつ降り出しても潔く撤退することもできちゃうわけであります。

いきなり、嬉しい初遭遇があったわけですが、ここは冷静に今日チェックする花をご紹介です(あまり酷い事はないと思うのですが、植物の同定は正確性を欠いている可能性があります)

ウツギ

所謂(いわゆる)『ただウツギ』と言うのでしょうか、微妙な集虫力と言われている花です。この日、ハナムグリは集まっていましたが、カミキリは来ていません。確かに微妙でした。周囲に花がないとやって来る、“指名代打”のような存在なのかも知れません。

ガマズミミヤマガマズミ

これは花序(花のカタマリ)の直径も大きくガマズミと思っていますが、標高を上げると葉のギザギザ感も強く、花序も少し小さいミヤマガマズミと思われるものもありました。

本日一番カミキリが来ていた花です。

コゴメウツギ

少し前までは、主役(だったはず)でしたが、盛りも過ぎ、ほとんどの花は終わっていました。陽当たりの悪いところでは咲き残っているものの、カミキリが飛来するようなところでは見掛けませんでした。

では、未知の憧れと再会の喜びを求め、行きつ戻りつ、花を掬(すく)ったり、林縁(りんえん)の粗朶(そだ)を叩いたりのスタートです。あ、最初はルッキングが基本です。念の為。

トゲヒゲトラカミキリ

本日の最多出現虫です。里から山まで普遍的にいます。予想通り♂は見慣れた中脚万歳ポーズでした。

シナノクロフカミキリ

危険を感じると、躊躇(ちゅうちょ)なく落ちます。落ちるとまず見つけることはできません。

キッコウモンケシカミキリ

あの醤油マークを背中に背負った、小型のカミキリムシです。我が家的初遭遇です。

叩き網が茶色なのは、カメラの露出が決まりやすいように紅茶で染めたからですが、あまり効果はありませんでした。逆にホワイトバランスが心配でしたが、ホワイトバランスに強いカメラだったため、問題になることはありません。

カッコウカミキリ

こんなに小さいのにこの色分け、ナイスシルエット。ヒシカミキリと並ぶ見事なマイクロアートぶりです。

我が家的初遭遇本日3種目です。粗朶で得られていますが、叩き網では届かなかったり、踏み込むと衝撃でカミキリが落ちてしまいそうな場所の叩き採集はネットを叩き網代わりにあてがって、揺するのですが、これは採り手の得意技。撮り手はどうも上手く落とせません。

ひと通り林縁の粗朶、花のチェックも終わり、材を見ようとしていると、あれれ・・・・

やっぱり雨来ちゃいましたねえ。

覚悟していたよりもずっと遅れているし、土砂降りでもないので、落ち着くのを待って休憩・・・

ふと、斜面を見上げた採り手が、ずんずん登って行ってしまいました。

ノコギリクワガタ

甲虫の影が見えたので・・・

確認しに行った採り手が持ち帰ったのは、久し振りのノコクワ君でした。

おらおらおらぁ!なんか文句あっかぁ!

相変わらず気が強い虫で、撮り手のコーヒー缶の横で、私達を威嚇(いかく)してきました。

ぽて!?何してんの君ぃ

頑張り過ぎたのか、仰向けにひっくり返ってしまいました。こりゃ大の字というより羊の字ですねぇ。

悪いけど笑っちゃいました。

雨も一息ついたので、ノコクワ君と別れ、またカミキリを求め、道を流します。

ハスジカツオゾウムシ

はい、一年ぶりですね。毛皮を纏(まと)っているような動物的な雰囲気のゾウムシです。

ヒメジンガサハムシ

全身を楯にして防御を固めてしまったような虫です。

ホソヒラタアブ

平均棍(こん)のグルグルを感じられるような写真を撮りたいのですが・・・

材というより、道路を作るためにそこにあった木々を伐採し、残された切株などをごっそりとブルで寄せ集めたようなところがありました。

仕事をされている方がいらしたので、ご挨拶し覗かせていただきました。

オオオバボタル(検討中)

ハムシは同定放棄(スミマセン植物とセットでないととても無理です)

これまで見たオバボタルより明らかに大きく、オオオバボタルの可能性を検討しています。(070620)

オオオバボタル(検討中)

同じ個体のプロフィールです。ちょっとカッコイイですよね。

カミキリの姿はありませんでしたが、寄生蜂など集まっていましたので、シーズンが深まるか、天気が良いときにはまたチェックしてみたいポイントです。

で、注意してみるとヌルデがそちこちに結構自生していましたので、急遽(きゅうきょ)あのカミキリを狙うことにしました。

ヨツキボシカミキリ

やた!今年初めてのヨツキボシ君です。これ好きですねえ。里山や低山のヌルデでも容易に得られますが、とても良いカミキリムシです。

雨の落ちそうな空でしたが、ヌルデを掬うと、元気に翔び出す個体もかなり見掛けました。採り手の奮闘メデタク、何頭か空中キャッチにも成功しました。

ホシベッコウカギバ

色の抜けたユウマダラエダシャクのような蛾がネットに入りました。現場では同定できず、苦労するかと思いましたが・・・・多分合っていると思います。

チャイロヒメハナカミキリ

ヒメハナカミキリは筑波地区では、まず見掛けることができないのですが、さすがにこの辺では多いようです。

全体に模様が無い、または非常に薄い。後脚の腿節脛節の先の部分が黒っぽいことで判断できるそうです。

天気が崩れるのは必至と思われましたが、何とかギリギリの条件で、フィールドを楽しむことができました。

『やっぱ出て来ないと、喜ぶこともがっくりすることもできないよねえ・・・』と二人納得しつつ帰路に着いたのですが、連休でも行楽日和(びより)でも無いのに、この渋滞です。

事故渋滞でした。

みなさま安全運転で楽しみましょう。

やっぱ、基本は茨城だなぁ〜

see you!

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