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肩を張ったあのムシを肩のこらないあの方たちと

2008年1月3日 新年早々東京でお年玉をいただいちゃいました

  やはり早起きは三文の得かも・・・クロカタビロオサムシ初登場!

明けましておめでとうございます。

今年も、脱初心者を目指しつつ、抜け切れない様子などをたらたらと

アップさせていただきたいと考えております。

どうぞよろしくお願いいたします。

昆虫写真のサムネールをクリックすると拡大画像が別ウィンドウで開きます

 

・・・ さて ・・・

 

2007年も押し迫ったころ、あのもえびさんからメールをいただき、

『また今年の正月も初採集をるどるふさん達と計画中です。

今のところ1月3日に、●▲▼■でクロカタビロ掘りという

予定になっているのですが、もし加われそうでしたら・・』

なんともヤッホーなお誘いであります。

“るどふるさん達”の達って、もしかしてあのびおすけさん

(やはりそうでしたぁヽ(^o^)ノ)

んんんん・・・元日や2日に丸一日出掛けると、撮り手の家庭内の立場は

非常にまずいことになりそうですが、3日は無事オッケーが出て、

シッポを振り振り、混ぜていただくことになりました。

 

・・・ で ・・・

某高速パーキングエリアです。

夜ではありません。午前6時を少しまわったところです。待ち合わせは7時でしたが、今朝は鶏より早く起きて、『そろそろ鳴けよ!』と叩き起こす勢いで自宅を出、ここで、軽く何か食べたりして、待とう、ということで頑張りました。それにしても、正月3日の早朝は渋滞はまったく無く、夜景的な美しい都会を滑るように抜け、気が付けば予定より30分以上も早く着いてしまった、というわけです。

それにしても、車多いなあ・・・寒ぃし。

売店でおにぎりを噛ったり、温かい物を流し込んだりして待つことしばし・・・

 

6時45分頃、もえびさんと無事遭遇。

ご挨拶し、白い息を吐きながらお話ししていると、時間通りにるどるふさん登場。

んんんん、凄いことだなあ、あの方々が私達親子の目の前にいるぞ!

しかもにこやかに話しをしてくださる。

 

ほどなく、るどるふさんがびおすけさんに電話。

どうやら、もう現地入りしている様子です。

ということで、本格派4輪駆動のるどるふ号、

小回りの利きそうな洒落たトールボーイのもえび号、

その後ろを私達の燃費だけは負けないぞ、というfitが続き、

採集記でおなじみのびおすけ号の待つ現地に向かいます。

案外な近さに、雑木林が広がり、ほどなくびおすけ号が見えました。

なぜか駐車場ではなく、路傍に????

 

どうやら、予定していた駐車場が正月で閉鎖されているようです。

まずは、びおすけさんにはじめまして(撮り手は一度お会いしてますが)の

ご挨拶をさせていただき、一同、びおすけ号の前後に車を寄せて、

いざフィールドに向かいます。

フィールド入口にも駐車場がありましたが、まだ開いていませんでした。

で、クロカタビロがいるという雑木林は、ご近所の散歩道でしょう、よく整備された幅広の道が続いています。

斜面はそこそこ手入れされている印象ですが、落ち葉はそのままになっていて、虫たちにとってはなかなか良い環境になっている様子です。

クロカタビロオサムシと聞いて、調べてみたところ、ブナ林とセットで語られていることが多く、こんな低地の雑木林に棲息し続けているというのが、俄(にわか)には信じられません。

るどるふさんがレクチャーしてくれた斜面ですが

『こんなところの』、『こんな何でもないような膨らみ、土盛り、段差。崖よりこういうちょっとしたところ』、『土質は少し粘るような、ねとっとした感じですね、こんな』

判るような判らないような・・・るどるふさんが試掘された付近を掘ってみて、土の感触を確かめますが、

・・・・この辺ダブりますので

びおすけさんの採集記を是非ご覧になってください。

びおすけさん、スミマセン
よろしくおねがいしまぁ〜す<(_ _)>

クロカタビロオサムシ<拡大画像ありません>

で、レクチャー後すぐに、アオオサがでたとか言いながらも出しちゃいました!

あ、私達じゃなく、びおすけさんですけど何か?

やるにゃあ、さすが。

クロカタビロオサムシ

お尻だけじゃなく、全身を撮らせていただきます。

オサムシだけどオサムシだけじゃない雰囲気がむんむんの素敵なシルエット・・・良いですねえ。

クロカタビロオサムシ

続いてもえびさんが落としました。

さすがです。

んんんんんん、、、、奇麗かも

 

案外、アオオサの匂いのするような崖にも潜むことがあるみたいです。

アオオサムシ

ならば、我々も・・・と

最初に来たオサムシはアオオサムシでした。多摩川より北をカントウアオオサムシなどと呼ぶらしいのですが?????

大型で美しいオサムシの代表ですが、今日は主役になれませんぞ、君ぃ!

オオマルガタゴミムシかも

<拡大画像ありません>

本命来ないなぁ・・・

妙に軽いアオオサを撮り手が出したと思ったら、何やら黒い紐のようなものが纏(まと)わりついています。

これがオサムシ茸というものでしょうか。

ルイスオオゴミムシ<拡大画像ありません>

奇麗なゴミムシですけどねえ。

ごめん、今日は君じゃないのよ!

 

その後、もえびさんもびおすけさんも追加は無いようです。

るどるふさんは、時々現れてはまたひょいと姿を消し、

探索を続けているみたいですが、

いつのまにか駐車場が開いたことを確認して、

連絡してくれたり、いろいろ気遣ってくれます。

 

車を駐車場に入れたところで少し休憩。

このころになると、すっかり寒さは消え、

みな汗ばむほどで、撮り手もコートを車に残してリトライします。

アオぉ〜! <拡大画像ありません>

嫌いじゃないんですけどねえ。

またまたアオぉ〜!!

どうも、崖から出たクロカタビロを見てしまった所為か、るどるふさんがレクチャーしてくれた小さな段差のような土盛りを上手く見つけられないためか、多分両方の理由で、アオオサのポイントばかり探ってしまっていたような気がします。

ただ、あのおふたりがまだ一頭ずつなので、それほど濃くないことも間違いないみたいですけど

と、ちょっとだけ言い訳_| ̄|○

 

日もスッカリ高くなって、

追加も得られない様子だし、そろそろかもね、

という雰囲気のころでした。

 

るどるふさんが

『せっかくここまで来たことですし』

とペットボトルを差し出してくれました。

 

わぁっ!!

 

青いのに交じって、黒くて肩の広いのがいるぞぉ!

それも2頭も、ペアじゃないですか。

ガイド役として、駐車場のチェックまでしながらも

しっかり採ってるんですねぇ、恐れ入りました。

 

『ホントに良いですか!?』
(返しませんよ、ほんとに)

『ここのはもう採ってますし、どうぞ』

『ありがとうございます。ホントに良いんですね!?』
(絶対返しませんからね、こうなったら)

 

ちゃっかり、お年玉もらっちゃいました。

 

(以下、自宅に戻ってから展足前の撮影です)

<拡大画像ありません>

るどふるさんからいただいたお年玉(というか福袋)を広げたところです。

ぐるりをアオオサムシが囲み、中央とその下がクロカタビロオサムシの♀と♂。その下がオオスナハラゴミムシのようです。

クロカタビロオサムシ♀

折角なので、その魅力の一端をご覧ください。

まずは、頭部から肩に掛けての一葉。

頭胸部は緑がかった輝きも見えます。

同じ個体を上からぱちり!

エリトラ(翅鞘)には周縁に緑の帯があり、美しさを際立たせています。

アオオサムシもパチリ

上の2枚も含め、LEDライトを補助光に使い、プラ板で散光して撮影しました。

まだ不自然で、工夫が必要ですが、色の感じは掴めるようになってきました。

以下、個人的な感想ですので、ポイントがずれているかもしれませんが、お許しください。

写真では判りませんが、歩行性のオサムシやマイマイカブリの体(の断面)は、船体のように底の部分に向かって膨らんだアーチ型になっています。カタビロオサムシがなだらかなアーチになっているのに比べ、アオオサムシやマイマイカブリはかなり急なアーチ(というより、ほとんど逆台形や逆三角形)になっていて、脚がスムーズに動くか、合理的な角度を保って動かすことが可能で、歩行スピードを速める助けになっているのではと考えています。

実際は翔ぶための筋肉が不要で、脚を強く速く動かすための筋肉を発達させるとこの形が合理的、というような解剖学的な理由かも知れませんし、落ち葉その他多彩な障害物を乗り越え、“障害物競走”を勝ち抜いて生き抜くためのものかも知れません。

 

 

・・・さて・・・

 

話しをフィールドに戻します

長靴姿で河畔を歩く4人連れ。そう、るどるふさん、もえびさん、赤い服はびおすけさんです。最後尾の白いカバンが採り手です。

クロカタビロポイントから、近くの河畔でマイマイカブリを探してみようか、とやって来ましたが、乾燥が激しく、得られませんでした。ただし、メタボな撮り手には良いダイエットになりました。

その後、土手際の道で名残惜しくも解散となったのでありました。

行きは良い良い帰りは怖い?

首都高の渋滞に30分ほど引っ掛かりましたが、あとは順調に帰宅できました。

ムシ以上にいろいろと実り多い一日でした。

 

ひょんなことから、願ってもない方々とご一緒することができ、

とても有意義で楽しい一日を過ごさせていただきました。

 

自力採集はできませんでしたが、クロカタビロオサムシをフィールドで見たり、

お土産にいただくことまででき、親子共々大満足しています。

 

何より楽しかったのは、お三方との虫談義、といっても我々親子は

『おおぉ〜っ!』『へぇ〜〜〜!』『ええっ〜〜!』ばかりでしたけど・・・

気さくにお話ししていただき、大感激でした。

 

もえびさま、るどるふさま、びおすけさま、あらためてお礼申しあげます。

本日はどうもありがとうございました。

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