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中身が薄い? なら“にほんどり”だぁ〜!!

2008年05月23日・24日 自宅付近の旬の地元産カミキリ二種

  雨の降る間に、瑠璃色と朱色をゲッツ・・・・

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とある住宅地の夕暮れ

・・・って、ご近所ですけど何か。

生け垣をふわりふわりと飛翔するオレンジ色の物体が目に留まります。

この時季、この種の生け垣なら、そう瑠璃色の可憐なカミキリムシの発生以外考えられません。

後から後から翔び出すオレンジ色に誘われて覗き込むと。

ルリカミキリ

いましたよぉ〜ん。今年も。

あちら、こちらの葉裏に多くの個体が取り付いています。

こりゃ、たまりません!!

亀の子印のレッドロビン!??

失礼して、奥を覗いて見ました。

ありますあります。そこらじゅう食害痕だらけです。『枯れちゃうんじゃないのこれ』と採り手が心配するほどで、そのまま切って柄付きタワシになりそうな枝ばかりになっています。

自宅に連れ帰った個体を激写!

実際はもう少し青みが強いです。

鮮やかな瑠璃色が欲しかったのですが、撮り手にしては上出来ということで。

 

あっという間にプラケースが一杯になってしまいました。

ここ数日、アカメガシワの枯れ枝から羽脱したアトモンマルケシや

クモガタケシなどの、地味地味系、超小型種をルーペで見てきた

撮り手にはとても大きく、美しくめぇたのでありました。

 

明けて土曜日は、所用が入るかも知れず、

遅く起きて、まずはお世話になっている方に電話。

ところがお留守のようで、昼食を済ませ、再度電話。

やはりお留守のようでした。

 

んじゃ、行ってみる?真っ赤なのでも探しに・・ご近所採集。

半分にやけつつ、採り手に相談。

もちろんオッケーが出まして、そうと決まれば、雨が落ちる前に!!

 

ぷらりと出掛ける事になりました。

昨日は気が付きませんでしたが、大発生の生け垣より、さらに数軒手前にもしっかり付いていました。

食害痕はありませんでしたので、飛来したものでしょう。後食痕はしっかりとついており、これで産卵してくれれば、来年はこちらからも羽脱が見られるかも知れません。

では、行ってみよ!!

楓の頃恥ずかしい採集をした、公園です。

今日は車もあまり多くありませんが、公開されたバラ園と、園内施設のサツキ展目当てでしょうか。見学者はそこそこあるようです。

幸い?にもこの後、大粒の雨がぱらりぱらりと落ちてくると、車の数はあっと言う間に減ってしまいました。

 

まずはタブを探します。

タブと言えば、何を隠そう、って、隠しようもないですね。

ホシベニカミキリ探しにやって来たのです。

 

公園カミキリなどとも呼ばれ、タブの天敵として知られています。

件(くだん)のタブは葉の先端付近が一番幅広くなり、先端が

ぽちりと出ているので、判り易い樹種と言われますが、

慣れない身にはマテバシイなどと区別が付き難いのであります。

 

その点、公園では所々、樹種を明示してくれているので助かります。

マテバシイと隣り合っているところで、右見て左見て、

また右見て左見て、またまた・・・繰り返す事しばし、

今日の分はインプットできたようです。

お、早速何やら食害されていそうなタブ発見なのであります。

見るからに美味しそうな樹冠じゃありませんか。ルッキング開始しますが、曇ってしまったためか、姿がなかなか見えません。天気も怪しくなって、風まで吹き始めてしまいました。

しかし、これが幸いして、風で枝先が揺れたその時赤い斑点が・・・

あっ!

ホシベニカミキリ

いましたよぉ〜!初遭遇。

しっかり出てたんだにゃあ。よしよし。

幸い下生えは無く、万一落としてもすぐに見つけられそうでした。とはいっても初遭遇個体です。採り手が慎重にネットを被せ、無事取り込みに成功しました。

やた!

生涯初の“ホシベニカミキリ.net”

鮮やかな大型種に心躍ります。

引き続きルッキングで追加を得る事ができましたが、陽射しの関係か、それともまだ発生が少ないのか、その後ぱたりと姿が見えなくなってしまいました。園内の他の樹もチェックしながら一巡した後、怪しそうな枝先をスウィープしてみることにしました。

入った!

これだけ鮮やかで、大きいと取り込む前にネットの中に落ちたのが確認できます。

取り込んだところで、記念の写真を!

この写真では、買ったばかりのカーボンシャフトの一脚を使ってみました。地面に立てるのではなく、適当に延ばして角度を付けた一脚を脇に挟んで、カメラを安定させ、撮り手には珍しく補助光無しです。案外使えそうです。

(拡大画像ありません)
ネットをあてがうと、ぽろぽろと落ちる個体の方が圧倒的に多く、撮り手は“星紅拾い隊”となったのでありました。

ぽとり・・・ぽとり・・ぽとり・・・

大粒の雨よりもっと大きな音で美しい朱が落ちてくる様は、ある種感動的な景色でもありました。

 

満足満足・・・

 

今日は花見の頃のような冷たい視線は無いものの、

質問されてこられる方が意外に多かったようです。

はじめは撮り手が“説明員”を努めていたものの、

結局“人手不足”で、採り手も加わりプチ説明会を

開くはめになってしまいました。

それもこれも採れてこそのことですし、

こういう場所で遊ばせていただく以上、

すべて引っ括めて楽しむのみであります。

 

そんなわけで、なんだかなぁの採集記でしたが、

お付き合いいただき、ありがとうございました。

 

今回のカミキリムシ(千葉県産)

 ルリカミキリ 沢山 セイヨウベニカナメモチ(レッドロビン)? LK 5月23・24日

 ホシベニカミキリ 1dz タブ LK・SW 5月24日

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