KEI's昆虫採集記:採集記バナー

今日は痕跡を探すだけ

2008年12月21日 カミキリ棲息の痕跡探しに・・・

さすがに『これで良いのだ!』と言えない、我が家的備忘であります<(_ _)>

ヒメリンゴ

我が家のヒメリンゴもこれ以上は無いだろうと思われるほど、見事に色付いています。それにしてもよほど不味いんでしょうか、鳥に啄(つい)ばまれた形跡も見えません。

このぶんだと正月まで鑑賞できそうです。

さて、今日は撮り手の希望もあり、近場の公園にカミキリムシの痕跡を求めてみようということになりまして・・・

駐車場の樹

目指すはカエデのアオカミキリ食害状況確認、ユズリハでチャイロヒゲビロウドカミキリの痕跡探し、マテバシイの名無しのごんべ(犯人不明です)の後食痕の再確認と、幼虫による樹への食害状況が見られるかどうか。あ、公園なので薬の使用状況も判れば有難いのですが。

 

歩き出して最初に目に付いたのが、何やらびっしりと奇麗な実を付けた樹でした。

センダン

はてさて、何でしょうか?

足元に落ちたり、樹上に残っている葉柄を見る限りは立派な複葉らしいです。大きな樹で複葉と言えば、クルミやカラスザンショウを思い出しますが、二段というんでしょうか、葉軸が分かれて更に複葉になっているような印象で、こんな風になるのはタラ位しか思い浮かびません。

豆科のデカ物かいな???

センダン

幹は太くて裂けてるし、何者?

センダンだそうです。
『双葉より芳し』のセンダンってこれか!(ところがそうはいきませんで)
     

調べてみたところ『双葉より芳し』と言われるのは、中国名で栴檀と呼ばれる白檀(ビャクダン)で、このセンダンでは無いそうです。つまりセンダンを栴檀と書いてはいけないみたいです。

カエデ

さて、まずは公園裏の道をチェックします。

いきなり裏ってのもどうかとお思いでしょうが、ま、脇と言った方が近いわけで、道の向かって右側には車の通行の邪魔にならないように刈り込まれたカエデが何本か並んでいます。

カエデ

シュロを背にしているところなんか、泣かせてくれますよねぇ〜。

そこはかとない痕跡がご覧になれますでしょうか?

カエデ

太枝の分岐に古い羽脱口痕らしい大きめの開口と、それから真上に続く脱糞口の痕のように見えます。

写真を見て気付いたのですが、妙に気になる樹(枝)が、大きめの開口部の後ろに横になって引っ掛かっています。これが噂の“切り落とし”なのか、剪定作業の忘れ物なのか(剪定でこんな太い枝を引っかけたままにするとも思えませんが)現場で気付いても手に取ることができる高さでなかったでしょう。ちょっと残念。

カエデ

で、色めいたのはこれを見た時で、『間違いないんじゃん!?』とシロート親子二人で納得してしまいました。

木屑(実際はう○ちということでしょうけど)を出した穴が続き、一番下に小さなほぼ真ん丸の穴があり、そこからも少し屑が出ています。

この先さらに下方に喰い進んで羽脱口を『予約』するのか、ここが最後なのか、まだまだベンキョウ不足なのであります。

公園

園内のカエデです。

このように横に枝を延ばすカエデにはそれらしい痕跡は皆無でしたが、環境なのか、枝の傾きなのか、カエデの種類なのか(園内はイロハモミジが多いようでした)は結論できません。

山ではアオカミキリはイタヤカエデ、の印象がありますが、多産する公園などではどうでしょうか?

カエデ

ときおり見掛ける覚束ない痕跡は、ほぼ垂直か、かなり上向きの太めの枝の下側についています。

蜂の巣

人気の無い遊歩道を歩き続け、公園のほぼ西端に出ると、少し赤味を増してきた陽を浴びて、コガタスズメバチの巣がありました。すでに蜂の姿はありませんでした。

ここから向きを変えて(そりゃそうですよね、西端ですから)、ユズリハを見に行きます。一度場所確認しているのですが、撮り手の脳みそには位置情報の痕跡も無く、採り手の若い脳を頼りに歩きます。

ユズリハ

とんとんととんと、段の有る道を少し登ると、案外な近さにそのユズリハはありました。

公園や工場敷地内で見掛けるそれより、遥かに立派な、風格あるユズリハ様なのであります。

 

すりすりと寄ってみると・・・

ユズリハ

これが目指すカミキリムシの羽脱口かどうかは断言できませんが・・・気分は盛り上がってしまうのであります。

ユズリハ

こちらは少し古そうな・・・??

ユズリハ

好い具合に“肌荒れ”してます。

ユズリハ

この枝先が垂れているのは別の原因かも知れませんが、枝垂れた枝元はしっかり“肌荒れ”状態でした。

 

『やっぱシーズンにチェックかぁ』

『茨城でポイント探したいにゃあ』

そんな話をしながら離脱したのでした。

マテバシイ

場面変わって、大きなマテバシイの下に来ています。ちょっと迷っていたのですが、園の管理人さんらしき方が通りかかり、教えてくれました。

 

『団栗(どんぐり)じゃあ一番大きいんですよこれ』と言ってわざわざ探してくれまして

    ▼

マテバシイ

確かに、見事な大きさです。

折角管理人さんと遭えたわけで、渡りに舟と訊いてみます。
『薬剤散布はされてるんですか?』
『いえ、桜なんかでお客さんや近所から苦情が出る可能性があるものだけですね。ここも薬は使ってません。』

なるほど(^.^)
ありがとうございました。

マテバシイ

これなら、シーズン中訪ねてみる価値がありそうだにゃあ。

樹本体や枝にはそれらしい明確な食害は見つけられませんでした、さすが常緑樹、葉裏の後食痕は見事に残っていました。

 

また来まっす( ̄0 ̄)ゞ

 

採集記のページに、こんなだらだら歩きを

載せていいものかどうか、やはり迷いました。

 

本来なら別のページに日記のようにすべき内容ですが、

例によって“フィールドログ”の超拡大解釈版、

我が家的下見的備忘!とさせていただきました。

 

これでいいのかにゃあ・・・な“採集記”に最後まで

お付き合いいただき、本当にありがとうございました。

>> KEI's昆虫採集記 <<

inserted by FC2 system