まだいる!?もういない? 2009年08月14日 茨城県 いつもの森にまだいてくれるのか?安心と不安とが綯交(ないま)ぜの午後でした。 |
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恒例の栃木への盆参りを明日に控え、つくば野に出掛けてみました。 今日の目的はアカアシオオアオカミキリの追加と、あまり写真を撮っていなかったクワカミキリの写真追加、それに何年も確認できていないトラフカミキリ探索、もうひとつはそろそろ出ているだろうカノコサビカミキリの愛らしい姿も見たいところです。 |
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昨年あたりから、我が家の優先種となった感の強いツマグロヒョウモンに見送られて出発です。 > [別]拡大画像 褄(つま:翅の先の部分)が黒いので、これは♀です。 以前はキタテハがちょくちょく飛来していましたが、宅地化が進み、食草のカナムグラが無くなってしまったらしく、見掛けなくなってしまいました。 |
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森で最初に迎えてくれたのはスケバハゴロモでした。どこにでもいる半翅目ですが、美しい姿で眼を楽しませてくれます。 > 拡大画像 |
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クヌギを掬いながら、移動して行くと森にいくつかある[広場]脇に立派なエノキがありました。 写真には写っていませんが、目を細めて見上げると、多数のヤマトタマムシが飛翔していました。 樹高は15メートル近くはあるでしょうか?だいたい高いところを舞っているのですが、時おり中程まで降りてくる個体がありますので、そこをネットで掬います。 |
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今回、ヤマトタマムシは狙いの虫ではありませんが、見掛けてしまうと放っとけない魅力を持っています。 赤味の強いヤマトタマムシ > 拡大画像 |
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ヤマトタマムシ標準色? > 拡大画像 |
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ヤマトタマムシのお腹側です。 ほぼ毎年見ているはずなのに、表裏の無い美しさにあらためて驚かされます。 > 拡大画像 |
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“真夏の宝石”を堪能したところで、クヌギ掬い再開です。 狙いはアカアシオオアオカミキリなので、どちらかというと、樹冠に近い高い枝先が良いのですが、2〜3メートル程度のところにも、それなりにいます。 クヌギそのものの日当たりにはあまり関係ないようですし、風当たりの強い林縁部でも得られます。 昼間得られるかどうかは、夜間集うクヌギまたはその近くの弱った樹を見つけられるかどうか、そしてその森の棲息密度に掛かっているような気がしています。 ・・ってことは、まぐれ当たりに期待するってことでもある? そうかも(;´▽`A`` そして、今日はそのまぐれ当たりもだめなようでした。 |
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森の中央裏のクヌギを掬っていた採り手から [入ったかも!?] [あれっ!?違うかな??]
手繰り寄せてみると・・・ |
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ホソカミキリでした。 我が家的茨城県初採集ですが、この森ではまったく予想していませんでした。 > 拡大画像
※筑波山やつくば野でも記録があるようで、この地にこの眼で確認しておくべきカミキリムシは少なくないようです。 |
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桑の木を叩く(実際には採り手のキック)と、久し振りにクワカミキリも落ちてくれました。 > 拡大画像 つい数年前にはルッキングするだけで、すぐに確認できていたのに、この日はこの一頭だけでした。 [いなくなった]と決めつけられませんが、ここではトラフカミキリの姿を見つけられずにいます。 |
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最後に林縁のカラスウリで、カノコサビカミキリのチェックをします。 林内のカラスウリは手当たり次第苅られてしまうようで、見つけ難いカミキリになりつつあります。 林縁でも事情は変わらず、ところどころ細やかに杉に巻き付いているカラスウリが散見されるだけです。 |
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カノコサビカミキリ 何度かビーティングして、棲息を確認することはできました。 > 拡大画像 あまり丹念に叩いてもいないので、まだそれなりにいることは間違いないですが、[そこらを叩けば落ちる]という状況は望めそうもありません。 |
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この森には学芸員の方がおられ、タイミングが合えばお話しもできます。 こちらの疑問や質問(稚拙であっても)に、とても親切に答えてくれます。 ホソカミキリのこと(この辺に以前からいるんでしょうか?)を訊ねると [ちゃんとした記録を残している例が少ないから何とも言えないけど “るりぼし”で確認するしかないかも知れませんね]とのことでした。 専門家から“るりぼし”の名が出たことに、ちょっと感動してしまいました。 |
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