KEI's昆虫採集記:採集記録バナー

いつのも虫がいましたが、フィールド激変の予感

2009年11月21日 茨城県:久し振りの里山散歩でした。

『見るも無残』と聞いていたほどには見えませんでしたが、実は存亡の危機かも

2009年11月21日の採集記バナー

たまにはゴミムシでも見たいなぁ・・・・てなわけでほぼ1年ぶりの散歩です。

[いつも]の場所には[いつも]に足りない虫たちを見掛けただけでした。

それより、見た目以上に深刻そうな開発の進み具合がとても気になります。

オオミノガ幼虫

一気に冬の姿になってしまった我が家のブルーベリーには、今年初めてやってきたオオミノガ(蓑虫)が下っています。

完全に越冬に入っているようですが、寄生を受けていないことを願っています。

合歓の木

さて、ほぼ1年ぶりに“ネムノキ公園”にやって来ました。

件(くだん)のネムは完全に枯れてしまい、ただ立っているだけの存在になってしまいました。

今日は公園ではなく、逆側の史跡(?)のようなところから、湿地方面を散策し、普段意識していないゴミムシなどを探してみようと思っています。

調整池の土手

夏には近所の子供たちが網を持ってずぶ濡れで遊ぶ調整池(多分)の土手も少し寒そうな佇まいですが、気温は案外高く快適で、歩いているうちに少し汗ばんできました。

遊歩道

土手裏の遊歩道を登って行きます。

こんな道の脇にある小さな傾斜のような段差のようなところにも・・・

アオオサムシ

(カントウ)アオオサムシ

いて当り前と言えばその通りですが、虫と接する機会の減った季節に大型の美麗甲虫を見るのは楽しいです。

これは[普通色]でした。(写真で見るより緑は濃いです。)

ルイスオオゴミムシ

ルイスオオゴミムシ

こちらも、良く見るゴミムシですが、普通種の割に以下の理由で好きな種類です。

1)前胸背の色が綺麗で同定が容易

2)脚部も黒い(褐色の脚部のゴミムシはちょいと苦手意識があります。)

3)アオゴミムシ類のような強烈な[香り]が無い

もちろん個人的な趣味ですので、念のため。

センノキ

とば口でいきなり[いつもの虫]に遭遇してしまいましたが、そのまま散策を続けます。

大きなセンノキがあり、怪しい食害があって、幹の一部に腐朽も見られます。

残念ながらカミキリムシを見掛けたことはありませんので、この環境があるうちに確認しておきたいと思っています。

ネムの立ち枯れ

かつて、ホタルカミキリが沸騰していた付近のネムの何本かはすでに処分されているようで、数が減っていましたが、このネムノキの立枯れも間もなく切り倒されるのではと思います。

他にもネムは何本もあり、幼木も散見されますので、無理な開発がなければアオスジカミキリやホタルカミキリにとってはこのまま棲みやすい環境を保てるのではと思います。

※我が家には奥さんが観賞用に買ってきたネムが1本あります。室内の窓辺に置いていたのですが、あっという間に部屋に入りきれない大きさになり、今は外に出していますが、すでに幹と呼べるほど太くなっており、ネムの生長の早さに驚いています。

ネムの半立ち枯れ

こちらのネムは樹皮が残っていましたが、すでに捲(めく)れかけ、膨らんでいました。膨れているところをそうっと剥がしてみると・・・

ヤノナミガタチビタマムシ

ヤノナミガタチビタマムシ

つくば野では数頭が同居していましたが、ここでは単独でした。

遊歩道

更に進み、遊歩道を湿地側に下ります。

湿地は遠目では変わりなく見えたのですが、木道が撤去され踏み込むことができず、重機の音も響いていました。どうやら工事が迫っているようです。

粘土質の道

湿地への突入は諦め、小さな畑への登り道を行きます。

ここは陶器が作れそうな、しっかりした粘土層があります。

事の真偽は判りませんが、締まった粘土層はモグラが入らないためか、かつては多くのアオオサムシが出たところです。

アオオサムシ

赤みの強い(カントウ)アオオサムシ

表土を少し削ったところに隠れていました。

まだ見ぬアカオサムシは強烈な赤味を持つのだろうと思いますが、この付近で見馴れたアオオサムシの[紫加減]よりはかなり赤い個体でした。

[標本にすると青くなるのかな?]との疑問が湧いてきたため、持ち帰り決定。

ルイスオオゴミムシ

ルイスオオゴミムシ

同じく固い粘土混じりの層にいました。

道を登りきったところで、農作業をされていた方がいらっしゃったので、

湿地の開発について伺ったのですが、『道路を通すらしい』様子でした。

(こんなところになぜ?)

『他ではあまり見られない虫がいるのに、勿体ないですねぇ〜!』などと

言葉を交わし、お暇しました。

 

その後、他ではあまり見られない[アカガネオサムシ]はどうだろうかと

探しましたが、湿地に入れないこともあって、見つけられませんでした。

ルイスオオゴミムシ

さて、撮り手がじっくり撮ってみたかったので、個人的に持ち帰ったルイスオオゴミムシです。(室内撮影)

前胸背と上翅の質感を出すのが難しく、屋外で一灯撮影するのはなかなか厄介です。

かといって越冬期は薄暗いところでの撮影となり、無灯でもこれまた難しいのです。

室内で撮ってもこの程度の腕前。言い訳したくなる気持ちも・・・
ご理解ください<(_ _)>

 

> 拡大画像

ルイスオオゴミムシ

ルイスオオゴミムシ(室内撮影)

今までよりは上手く感じが出せたので、調子に乗って上体のアップも・・・

 

> 拡大画像

湿地を望む

ちょうどこの湿地に道路が通るのでしょうか?

某遊水池に比べると芥子粒ほどの狭いところですが、アカガネオサムシが多産するとてもとても貴重な場所(のはず)です。

たとえ全部潰さないにしても、工事で浚渫が入ってしまうと、周囲も棲息出来る環境のままでいられるかどうか不安でいっぱいです。

 

8月、お盆のトラフカミキリ以来、出掛けていなかったわけではありませんが、

採集記(良いのかなこの程度で?)は3ヶ月以上も空けてしまいました。

総括には早いのですが・・・残念ながら今年は不完全燃焼というより、

ほぼ燃焼することなくシーズンが過ぎてしまったように感じています。

それでも出かけらる時は出掛けるようにしていますが、何といっても

貧弱な探虫力頼りでは成果も知れています。

頼みの採り手も、足手まとい(私です_| ̄|○)がいるので、

行動範囲も狭まってしまい、自由に探索も出来ないでしょう。

先の展望もこれといってないわけで、正直Siteの停止も考えましたが、

細々とでも[継続は力]と信じ、また[枯れ木も山の賑わい]を支えに

些細なことでもたらたらと記録していくのだ!と考えることにしました。

思い起こせば自己満足を承知で開設したWeb Siteでした。

閉じるとか閉じないとか、そもそも

何をごちゃごちゃとーくんなばうと、だったのであります。

そんな為体に、最後までおつきあいいただきありがとうございました。

To be continued with very meager determination
(意味不明ってことで・・・)な初冬でありました<(_ _)>。

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