少し判ったつもりでいた自分が恥ずかしい・・・・・ 2010年05月04日 茨城県であの方たちと、楽しい初遭遇。 知らなかったこと、気付かなかったこと・・・ 新しい発見に溢れた、とても日帰りとは思えない濃密な一日を過ごすことができました。 |
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念願叶って、あのご兄弟、そして水戸昆虫研究会の方ともフィールドでお会いすることができました。 山奥に連れていっていただいたわけではありませんが、私たちが経験したことの無い世界が、確かにそこにありました。茨城県にはそこそこ通っていて、少しは判った気がしていたのですが、大間違いのコンコンチキ、まだ入り口付近をうろうろしていただけだったようです。 お願い: “▲”の写真はKさんからのご好意でお借りしているものです。 それらについての二次利用は避けていただくよう、ご配慮ください。 |
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おはようございます( ̄0 ̄)ゞ ゴールデンウィークも残り2日となった、5月4日、朝の常磐道を北進しております。 本日は茨城県で精力的に活動されていらっしゃるKさんとご一緒できることになりまして、爽やかな気分で県央に向かっているわけであります。 |
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渋滞を懸念して早めに出たのですが、ありがたいことにほぼ80km/hで流れており、予想に反してナビが最初に示した時間内に到着したのであります。 インター脇のカエデはすでに咲終わっています。やはり少し北上したといっても平地ではこんなものでしょうか。 待ち合わせ場所は、ほぼ隣といっていいコンビニエンスストアです。 |
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カロリーと水分を補給し、待つことしばし、弟さんの車でお二人が現れました。 2007年にお兄さんと偶然お会いして以来、メールなどでは遣り取りをさせていただいているのですが、“生”弟さんとは初めてです。 サクッとご挨拶を交わした時点で、居心地の良い散歩になるだろうという想像は確信になりました。 最近の状況などを軽くガイダンスしていただいてから、先導していただいて出発です。 |
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走ることしばし、イイ感じに広葉樹がありまして。 [材でも拾ってみますか] 久し振りの森の空気を胸深く呼吸しながら、付近に落ちている枝を少し拾わせていただきました。 現地で合流することになっている別動隊のWさんと連絡を取られていましたが、電波の具合が悪いようです。(茨城県は国道でも電波が来ないところがかなりあります。) |
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材の中央部に坑道が走り、細かな木屑が詰まっています。 もしかして!? 良い虫が出てくれると嬉しいなぁ。 あまり高望みしてはいけませんが、実績があるそうですので、楽しみです。 |
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カミキリムシの幼虫 自宅に戻り、ケースに入れるため長さを調整していると、幼虫が顔を出しました。 [良い子で元気に育ってね] 木っ端を載せ、サージカルテープで止めてケースに保管しました。 |
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材をさらっと拾ってから、スウィープできるところに連れていっていただきました。 やはりカエデはあまり咲き残っていません。 残っていないといっても、一本の樹でも日当たりや高さなどの違いで、咲いている部分はちゃんとあります。 そして、いつもそうだとは申しませんが、こういった咲き残りに良い虫が飛来することがあります。 |
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カエデほどの集虫力は無いものの、ウワミズザクラはイイ感じで咲いています。 KEIZIも久し振りのスウィープの感触を確かめるように、竿をしならせています。 数は採れませんでしたが、ムフフなカミキリムシがやってきてくれました。 |
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セスジヒメハナカミキリ 一般的なヒメハナカミキリですが、模様がしっかりとしていてなかなか美しいです。 カエデから得られました。 カミキリが出てくると、一気にテンションも上がってきます。他にも、ミヤマルリハナカミキリ、ヒナルリハナカミキリ、キバネニセハムシハナカミキリなどに久し振りに再会することができました。 、、、、念願の茨城県初遭遇種も! |
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コボトケヒゲナガコバネカミキリ [こぼとけっ!] と思わず声を発してしまう、ナイスな虫です。奥秩父で出逢って以来、是非茨城産をと願っていました。 いわゆる♪東京ブギウギ・心浮き浮きワクワク状態であります。(粗50代以上限定表現陳謝) [本日はこれで解散!]と言われても笑顔で撤収できそうです。 |
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(この時点でまだ、別動隊と上手く連絡が取れない様子でした。) 一通り掬ったところで、伐採地にも連れて行っていただきました。 へぇ〜、こんなところに、というような大きな伐採地がありまして、3人はすたすたと歩いて行きます。 例によって、もたもたと後を追う撮り手が小川を渡って伐採地の斜面に取りつくと。 |
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[クリストフが居るから、そこら叩くより材をチェックしといて!]とKEIZIから声が掛かりました。 [どこ?](マヂすか(゜O゜)) [そこの太い材に居たんだけど逃げられた!] 薪?を組んだ手前に太いクヌギが見えていますが、そこに2頭いたそうです。薪の切り口から出る臭いに魅かれてやって来たものでしょうか? 中型のカミキリムシがそれなりに発生していると判っている場所で、4人が本気で探すとさすがに見つかりますね。え?いつも遅れるのがひとり、殆ど役に立ってない!? その通りですけど何か?(;´▽`A``
じゃんっ! |
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クリストフコトラカミキリ 嬉しい初遭遇でした。生態写真はおろか、現場で摘み写真を撮る気持ちのゆとりもありませんでした。 かなり活発なカミキリムシで、KEIZIも最初は取り込みに失敗していました。何度か目撃してはトライしますが、速いこと速いこと、クビアカトラほど走りませんが、よく翔ぶんです。 それでも4人で探せば・・・略・・・
> 拡大画像 |
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伐採地でルッキングしています。 なんと撮り手も見つけることができました。(えへん!)といっても取り込んだのはKEIZIですけど何か? 楽しんでいるうちに、この斜面では電波も見事捕らえ、別動隊との連絡が取れ、落ち合うことになりました。それにしても、コンビニなどのランドマークの無いところ同士、お互いの位置を携帯で確認し、待ち合わせポイントをすいすいと決めてしまうって、相当に通い馴れているってことですよねぇ。 |
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さらりと言うと、平坦でない山間の道を 誤解の無いよう申し添えますが、無謀運転とは違います。 リズミカルに、滑らかにカーブを抜けて行く後ろをトレースしていると、 用心用心! 驚かされたのが、未舗装路の滑らかな走りでした。 安全と走りのバランスが良いんだよなぁ〜と感じたのでした。 ・・・閑話休題・・・ |
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・・ということで、無事水戸昆研のWさん、Sさんとお会いすることができました。 ・・で、ムカシトンボを採っておられるというので、ご挨拶もそこそこに、見せていただくことになりました。 虫に興味が無くてもその名前は知られているのに、虫に興味があっても実物を見ている人は少ないだろう虫の筆頭格といえる虫だろうと思います。 (あ、革の三角管だ!家にもあったはずだけど、どうしたかなぁ・・・) 三角紙を開き、指で優しく摘まれたのは、思ったより小型で、胸の黄色い斑の鮮やかなトンボでした・・・ |
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ムカシトンボ 初めて見るムカシトンボは、思ったより小柄で、毛深い顔をしています。そして銀色の目がとても印象的でした。 > 拡大画像 ・・・しかも、棲息場所に連れていってくださるという段取りになりまして、これはもうラッキー行けた!(あれ?)的僥倖でありまして、未舗装の未知なる道を未知との遭遇に向かうのであります。 テンション上りっ放しです<(_ _)> |
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ムカシトンボは、分類学的に非常に重要な種と言われてるそうです。 言い換えると、進化の分岐点にいる虫ということでしょうか。 ヒマラヤに近縁種が一種いるものの、ムカシトンボは日本特産とか。 |
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未舗装路を走ることしばし、ムカシトンボ、ムカシヤンマの生息地にやってきました。 大の男がこじんまり纏まって何をがやがやしているかというとですね。なんとここにムカシヤンマのヤゴがいるんです! [ここですよ、これ!] と言われて覗き込んで見ても俄には判らないほど、その濡れた体は見事に苔の生えた岩肌に溶け込んでいます。指先が触れるほどに指し示していただいて、ようやく [あぁあっ!!!(すげぇえ〜)] [でっかいなぁ!(゜〇゜;)] |
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ムカシヤンマのヤゴ(スピードライトあり) 花咲か爺さんよろしく、 [ココ・ほれ、わんわん? と教わってようやく確認できたヤゴをファインダー越しに覗くと、なんと異形(虫に関しては異形、普通じゃない、などは最上級の褒め言葉です)の幼虫でしょうか、それもでかい! 思い切り絞り込んでスピードライトを焚きましたが、光沢系昆虫より遥かに難しい被写体です。 > 拡大画像 |
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ムカシヤンマのヤゴ(自然光) せめてディフユーザを持ってくれば良かったと後悔しながら、ISO-1000超を頼りに、自然光でカシャリ! 少しイイ感じになりましたが、持ち帰らない虫の写真はできるだけ絞り込んでディテールを深く写したいところです。準備不足を嘆くしかありません。 > 拡大画像 ともあれ、今回は被写体の素晴らしさに免じて、おっけー、ということで<(_ _)> |
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Sさんの機材です。 > [梅里のデジタル博物館] このSさんでも[レフ板と三脚を使ってちゃんと撮りたい]と言わせてしまうほど、難しい被写体なんです!(最後まで良いわけがましいにゃあ) |
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すぐ近くにカエデもありまして、時間的には厳しいものの、日の当たる部分には虫もやってきています。 そうそう、このカエデの右下あたりをムカシトンボが翔んでるんです! 翅のばたつきが気持ち強いかも、と感じるものの軽い身のこなしで、日向と日陰の境目を爽やかに行きつ戻りつする姿が印象的でした。 で、このカエデでから翔び出した確証はありませんが、KEIZIが逆方向に翔ぶ、少し大きめの“アカハネムシを”掬いまして、覗き込んだところ。 あ、、、、れ!? 撮り手には何が起っているやら判りませんでしたが、何か良さげな虫が入ったみたいです。 これって ま・さ・か・? |
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ヒラヤマコブハナカミキリ なんと、驚いたことにヒラヤマコブハナカミキリが入っていました。 このカミキリムシも長らく求めていたのですが、今年はもう時期的に遅いだろうなあと思っていたので、驚きも大きなものとなりました。しかもこの辺りでは殆ど報告されていないとかで、みなさんもちょっとビックリされたようでした。 > 拡大画像 最後を飾るにふさわしいカミキリムシです。 |
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最後の最後まで、楽しい語らいの中で過ごしながら 再発見と新しい出逢いの連続となりました。
一度は悪天候のため延期になりましたが、 すべてこの日のための前振りだったようです。
本当にありがとうございました。 そんなこんなで、そろそろ解散か、というときになって、 Kさんから最後のサプライズが! |
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セアカオサムシ [折角なので・・・] [こんど掘りに行きましょうか!?] と手渡されたプラケースには、まさかの元気なセアカオサムシが、入っているではありませんか!? [え!][良いんですか?こんなものまで](と言いつつ、既に返す気はありませんでしたが<(_ _)>) 貴重な一頭のはずですが、ありがたくいただいてしまいました。 > 拡大画像 |
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妙なもの言いになってしまいますが、今回の“特筆すべき種”は[ヒト]に尽きます。 Kさんご兄弟、Wさん、Sさんという個性的、かつ社会的人間的親和性を強くお持ちの 魅力的な方々にお会いできたのはなによりの“成果”でした。 虫を趣味にする私たちとっての“文武両道”とは、こういう方々が手本だと思えるのです。 お陰さまで、KEIZIも私もとても良い刺激をいただきました。 さらに、みなさんの活動の積み重ねである、貴重な文献までいただいてしまい、 贅沢三昧な初夏の一日となったのでした。 みなさま、ほんとうにありがとうございました<(_ _)> |
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