KEI's昆虫採集記:採集記録バナー

山の花は華やかさが足りない!?

2010年07月10日 茨城県の山の花でカミキリムシを探しましたが、今一つ盛り上がりません。

結果的に場所替えして楽しい出逢いもありまして、本日もオッケーです。

2010年07月10日の採集記バナー

高い山はありませんが、茨城県にも筑波山以外に山は沢山あります。

中には、これで虫がいないはずは無いのだぁ!と断言できる山もあります。

そんな山の中でも[あそこの花には華が無い]と評判?の某所で、花を掬うのであります。

ナビ設定中
 

おはようございます!

本日もKEIZIがナビに目的地設定しています。最近はすっかりKEIZIが目的地選定〜移動〜ガイドと採集。そして帰路“自宅誘導”してからが私の出番。というパタンが定着しております。 

高速道路北進中
 

雲はあるものの、天気は悪くありません。

順調に北進します。

山に到着
 

山裾からは途中そこそこ花が咲いているのを確認しながら登って来ました。それなりに期待感が高まります。

クリの花
 

栗もまだ咲いています。

クリの花を掬う
 

例によってもたもたしている私を尻目に、KEIZIは早くも栗の花を掬いはじめています。

多数のトゲヒゲトラカミキリ、そしてどこでも元気で大活躍?のカミキリモドキばかりが入る様子でしたが・・・

マツシタトラカミキリ
 

マツシタトラカミキリ

じゃんっ!

良いカミキリムシが入ったみたいです。KEIZIにとっては初見ではありませんが、私は現場ではじめてのカミキリムシで(裸眼ではトガリバアカネトラカミキリとの区別がつきませんが)嬉しいカミキリムシが登場してくれました。

> 拡大画像 

こりゃ、今日は幸先良いぞぉ!!

リョウブ
 

・・・と思ったのですが・・・

リョウブ咲けど虫コナ〜ズ。

他にもノリウツギなど多くの花をチェックしてみたものの、ニンフホソハナ、ヨツスジハナなどが少し入る程度。

やはりこの山の花には華が無いのか??

ここでKEIZIは立ち枯れや材のチェックに切り替え、私は叩き網を持って遊歩道を歩いてみます。

しばらくして合流すると・・・

フタオビアラゲカミキリ
 

フタオビアラゲカミキリ

我が家的初採集です。

シデ類の材を掬ったところ入ったそうです。

> 拡大画像

オビアラゲカミキリ属は小柄ですが、なかなか乙な連中です。

え!?私σ( ̄0 ̄)ゞ?
・・・・・それは訊いてはなりませぬゾ

 

その後材や立ち枯れを中心にチェックを続けますが、これといった虫は出てくれませんでしたので、[もう少し花が増えればもう少し何とかなるんじゃないか!?]とリトライの夢を残し、ここは潔く移動します。

ひとつのポイントで粘るか、移動するか、これは永遠の課題になりそうですが、結果オーライを信じて行動するしかなさそうです。今回はまさに結果オーライだったことはこの数時間後に判るのでありました。

もし諦めずに粘っていたらもっと素敵な何かが、などと考えてはなりませぬ。

アカメガシワを見上げる
 

衰弱したり、立ち枯れたりしたアカメガシワが比較的多く、しかも観察しやすい場所にやって来ました。

セオリー通りルッキングを開始します。

シラホシカミキリ
 

シラホシカミキリ

以前オスニウス(トラニウスの♂の我が家的専門用語)を見掛けたリョウブ付近ではシラホシカミキリが多数やって来ていました。残念ながら翅の細いカミキリムシの姿が見えませんが、いることは間違い無いと信じて探します。

トラフホソバネカミキリ
 

トラフホソバネカミキリ
(トラニウス)

ありがたいことに、最初はかなり苦労したのですが、その後“目”ができたのか、視線の流し方が自然と身に付いたものか比較的見つけやすくなったような気がします。

何度目にしても見飽きない、魅力的なカミキリムシです。

ナガヒラタムシ
 

ナガヒラタムシ

私はというと、こんな虫と戯れたりしてた、だけじゃなく本日はトラニウスも見つけたんですよ!(ほんとですってば)

ケヤキの衰弱木
 

実は私、我が家的快挙を成し遂げまして・・・

このケヤキ(最初はハンノキ科の何かかと思ってました)の衰弱木に“妙に黒いハネビロハナカミキリだな?産卵場所でも探してるんだろか?”

でもハネビロにしては、ちょっと変な感じだし、もしかして初遭遇とか?

と一応疑問に思ったので、確保して、KEIZIに見てもらうと・・・

カタキハナカミキリ
 

カタキハナカミキリ

[カタキハナだよ!]

[えっ!?それって???]

[初採集!この辺じゃあまり採れてないかもよ]

あらぁ!そんなこともあるんだぁ・・しかし、ハネビロハナと思っちゃったので、感動が弱いなぁ。

念のため申し上げますが、私の初採集種ゲットの感動にタイムラグがあるのは、知識不足だけじゃなく、ほんとぉ〜〜に、目が衰えているからなんですよぉ(としつこく言い訳してみる)

カタキハナカミキリ
 

カタキハナカミキリ

お手本からはずれてしまい斑紋変異があると同定が難しくなるそうですが、前胸背が独特な形をしています。

前胸背そのものは裾広がった富士山型をしているのですが、前半に凸部があって、その直後が抉(えぐ)れたように見事な括(くび)れになっています。

> 拡大画像 

カタキハナカミキリ
 

カタキハナカミキリ

私はいったいどこを見て、何を根拠に[黒っぽいハネビロハナカミキリ]と勘違いしてしまったのでしょう?

とても元気よく動き回り、室内でも生体写真が撮り難かったので、[ペプシ]を染ませたティッシュを置いてありますが、後食するタイプ、特に花や樹液に良く来るカミキリムシは、“甘い飲み物”を差し入れるとと大人しくなってくれることが多いです。

> 拡大画像

アカメガシワ探索
 

嬉しい“一騒動”の後、ふたたびアカメガシワのポイントでトラニウス探索開始です。

今日はなぜか、道路側の幹に佇んでいる個体が多く、私にも見つけることができました。

トラフホソバネカミキリ
 

トラフホソバネカミキリ

ペアでいたところを無事ネットインしました。

単独の♂は活発ですが、ホストにいる♀やペアは動きが緩慢で、慎重に作業すれば条件が悪くない限りは取り込めることが判ってきました。

もうひとつ、確証は無いのですが、晴天よりも曇天、それも今にも雨が降りそうな条件の方が、人の手の届く範囲に出てくる可能性が高いような気がしています。

夕方から夜のアカメガシワで活発という話しも聞きますので、それ以外の時間帯では雲量の影響を受けるのかも知れません。

落ちはじめた雨
 

予想外の成果に安堵の一服をしながら、天気とトラニウスの関係について話していると、予定調和のような大粒の雨がぽつりぽつりと落ちはじめました。

落ちはじめた雨

そんなわけで、本格的に降り出した雨を終了の合図に、帰宅の途についたのでした。

 

 

 

また来ます( ̄0 ̄)ゞ

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