KEI's昆虫採集記:採集記録バナー

ぱっとしないなぁ、と思うと案外しっかり採れてたりします。

2010年07月18日 茨城県:当たり前のカミキリに驚かされたり、気が付けば初採集だったり。

やはり現場には行ってみること、という、本日も当たり前の結論なのでありました。

2010年07月18日の採集記バナー

昨年あたりから意識していて、今年は何度かチャレンジしているのが、ダンコウバイという獣の足跡みたいな形の葉を持つ樹で得られるという、小さなカミキリムシです。いまだに痕跡にも辿り着きません。付近で実績はあるので、採れないというより、へぼなだけですが、他にも楽しいカミキリの姿を求めながらの散歩となりました。

自宅からの空
 

おはようございます。

本日も暑いです。

我が家上空の狭い青空も晴天は約束してくれているようですので、出かけることにします。

オオミノガの赤ちゃん
 

オオミノガの赤ちゃんは元気に育ち、あちこちにぶら下がっています。

この幼虫は移動癖があるようで、ときおりえっちらおっちらと地面を歩いている姿を見掛けます。♀が移動できず、羽化した蓑で産卵するので、幼虫が冒険することで地道に分布を拡大する作戦なのでしょう。[]として移動して、コウモリや、鳥、トンボ、ムシヒキアブなどの天敵に身を晒すよりは、里山などでは効率的なのかもしれません。そして、移動を放棄した分、母親は数か、サイズかどちらにしても、産み落とす卵に栄養を集虫させることができるのでしょう。

混みはじめた高速を北上中
 

そんなわけで、連休の混みはじめた高速を北上しています。途中ブレーキランプが点き出して、もたもたする区間がありましたが、おおむね順調に抜けることができました。

 

本日のメインポイントに行き着く前に

いくつかチャックしておきたいポイントがありましたが・・・

アブラチャン
 

アブラチャン

だいぶ実が大きくなってきています。

ニセビロウドカミキリ
 

ニセビロウドカミキリ

狙ってはいませんでしたが、飛翔中をKEIZIが確保。茨城県では初遭遇でした。

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もしかしたら、、、というポイントはまだ熟成されていないようで、先に進みます。

メインサイトに到着
 

そんなわけで、到着しまして・・・

アカメガシワ、カラスザンショウ、ダンコウバイ、クマシデ・・・当たり前といえば当たり前の広葉樹が繁茂していて、私にとってもうろうろするのに楽なエリアです。

この辺を中心にそれぞれチェックを開始します。

シロオビゴマフカミキリ
 

シロオビゴマフカミキリ

ケヤキの枝先を叩いたらぽとりと落ちまして、この後叩き網から出て、道路をひたすら歩いていました。身軽そうなのにそのままでは翔べないんでしょうか?

クマシデ
 

クマシデです。

ガマズミ、リョウブ、ダンコウバイ、ケヤキ、ハンノキ類なども見られますが・・・

アオスジカミキリ
 

アオスジカミキリ

いままで見たことのないような大きさでした。ダンコウバイをチェックしに入った木陰にしゃがみ込みながらふと見上げると、クマシデの葉上にミヤマ?と思われる大きなカミキリのシルエットと触角が見えました。叩き網を伸ばして手元の枝を叩くと、どさりと落ちました。

この場所では初めてで驚きました。ネムも多いので、いて当たり前な種類とはいうものの、意識が他の種類に行っているとびっくりします。

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リョウブ
 

リョウブです。

ここの葉にはシラホシカミキリが多数訪れていました。他にエグリトラカミキリも訪花していました。

トラフホソバネカミキリ
 

トラフホソバネカミキリ

相変わらず魅力的なカミキリムシです。あまり数は出ませんでしたが、じっくり見ることができ、おまけにペアでいるところも写真に収めたりして、贅沢な気分になれたのでした。

> 拡大画像 

ダンコウバイ
 

ダンコウバイ

もしかすると、このホスト(昆虫などが生活、特に子供が食べ、育つ場とする植物をこんな風に呼びます)が本日の桧舞台になるはずでしたが、目指すカミキリは気配もありませんでした。

フタモンアラゲカミキリ
 

フタモンラゲカミキリ

KEIZIが掬いまくって落ちたのがこのカミキリムシで、残念ながら狙ったカミキリムシではありません。

エグリトラカミキリ産卵中
 

エグリトラカミキリ

小薮の後側の斜面に少し衰弱したケヤキの高木がありまして、そこでせっせと産卵していました。

材置き場
 

材置き場です。

時期と新鮮な材がマッチすると非常に面白いポイントですが、今日はキイロトラカミキリばかりでした。

一通りチェックが済んだので、ポイントを復習しながら戻ります。

ヘリグロリンゴカミキリ
 

ヘリグロリンゴカミキリ

下生えにヨモギがありますので、その辺を目指して飛来したものでしょう。このカミキリムシだけを狙ってフィールドに出ることはありませんが、こんなふうにひょいと現れることが多いので、周辺視野の動くものを見逃さないように注意、といってもフィールドでは視神経が敏感になっているのか、案外見えたりします。

そうはいっても飛翔中が多いので、素手でのキャッチも含め、ネットを振るタイミングには少しテクニックが必要かも知れません。

つまり、私にはあまり採れる種類ではありません。

アトジロサビカミキリ
 

アトジロサビカミキリ

私はといえば、こんなふうに何処にでもいるカミキリムシを叩いて遊んでいたりします。

違う種類を期待しているんですけどねぇ・・・

ニイジマトラカミキリ
 

ニイジマトラカミキリ

数も多く、シーズンも長いので良く見つかるのですが、すばしこいので取り込みは中級レベル以上?が要求されます。

私にとっては希少種並み、とまでは言いませんが、難しい部類のカミキリムシになってしまいます。

ゴマダラカミキリ
 

ゴマダラカミキリ

大型で美しく、何処にでもいて、しかも取り込みも簡単な代表格です。

これなら私にも容易ですが、さすがに採集して持ち帰ることはしなくなりました。

そんなわけで、少々ピントの合い難い、曖昧な採集行になってしまいましたが、

ニセビロウドカミキリ、巨大なアオスジカミキリが意外な驚きとともに現れてくれました。

何といっても、つくば野ではまず得ることのできないトラフホソバネカミキリが

ちゃんと顔を見せてくれ、今までに無く[お近づき]になれたのは幸せでした。

連休の渋滞を覚悟して出かけた甲斐もあったというわけです。

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