KEI's昆虫採集記:採集記録バナー

炎天下、熱中症知らずの元気者その2かも

2011年07月13日後半 お馴染真夏の元気カミキリを、

赴任先近くで探してみました。

2011年07月13日後半のフィールドの記録バナー

何はともあれ、無事クビアカトラカミキリには再会を果たしましたので、帰路は

桑畑の元気者、トラフカミキリを探してみました。

黄色と黒の強面カミキリ。実はひょうきん者だったりするんです。

武甲山
 

・・・そんなわけで、後半です。

無事ラミーとクビアカトラの姿を確認できたところで、武甲山に別れを告げ、秩父市街に向けてドライブです。

秩父市街へ
 

秩父市に入り、奥秩父への行き帰りに何度か通った道を、熊谷に向かいます。道の駅で土産でも物色しようと思ったのですが、まだまだ明るい夏の夕時、[道の駅より道の桑畑だぁ!]てなことになるのは道理でありますね。

桑畑
 

寄り道無しで、深谷市の端まで戻ってきました。国道140号に沿って、この辺から秩父まで、あちこちそちこちに桑畑が残っています。

ここまで来るとさすがに規模の大きなものは少ないのですが、トラフカミキリの棲息を期待させるには充分です。

桑畑
 

小規模とはいえ、まあ虫からすれば“深み”もあるわけで、それなりにいてくれんじゃないだろうかという感触はあります。

クワ(桑)
 

これまでの経験からすると、葉の茂った株と、刈り込まれた株が適度に混じっているのは好条件で、株の密度は少ないものの間違いないなさそうです。その境目に沿ったあたりを中心にルッキングを始めます。

トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

境目の桑の葉上であっという間に見つかりました。

いれば見つけやすい部類なので、株元を見る〜葉を見る〜上空を翔ぶ小型のスズメバチを探す〜で、5分から10分探して見つからなければ、場所替えした方が効率の良いカミキリムシです。

クワ(桑)
 

葉上の次は株元です。ここは光の具合も悪くないので、自然光で撮ってみたいところです。こんな感じの明るい根元を探します。

トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

ビンゴー!

まずはスピードライトを焚いて、数ショット押さえておきます。光の具合が良いといっても夕暮れ時、お馴染さんとはいえそれなりに深度のあるショットも欲しいのであります。

トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

さて、ISOを1600に上げて自然光でぱちゃ!

陽射しも無いので、良く言えば柔らかい一葉ですが、メリハリがまったく無くなってしまうのが、へたっぴの辛いところです。

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トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

この子の面白かったのは、寄る度に体をのけ反らせ、最後には翔び去るかと思ったら、ぽとりと落ちたのでした。しかも微妙なところで引っ掛かってじたばたするし。どうなってんだろ?

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トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

落ちてすぐに動き出すのは却って目立つんですが、結局引っ掛かったところからも落ちて、かさかさと音を立てながら枯れ葉をよじ登る始末。笑わせてくれます。(ここは暗いので、スピードライト使ってます)

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トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

そんなずっこけで楽しませてもらったし、ヤブ蚊の攻撃も始まったので、車に戻ろうと歩き出したところ、見送りに来たかのように葉上にぽつんと佇む個体がありました。

トラフカミキリ
 

トラフカミキリ

本日最後のトラフショットは無灯、やや引きで、深度を稼ぎましたが、たった一葉追加している間にも、ヤブ蚊の攻撃が激しさを増してきましたので、退散です。

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夕空
 

北の方はまた雷雨のようですが、こちらにはやって来そうもありません。何やかやといっても暑い盛りのトラフカミキリは良いですね。

 

最新の情報ではありませんが、それほど昔でもありません・・・・

埼玉県の養蚕農家は100軒と少しだそうです。これでも全国の10%だということなので、
全国でも1000軒ちょっとの養蚕家しか存在していないことになります。
現在は既に1000軒を割っているかもしれません。

このような状態では、桑に依存するトラフカミキリの安住の地は、やがて山間の古い桑
(野生、もしくは旧桑畑、または栽培された桑の末裔)程度になってしまうでしょう。
暑さに身を曝す気にさえなれば、いてもいなくても(ポイントの)見極めも容易なので、
探し易いカミキリムシですが、10年後には難関な種類になってしまうかもしれません。

そんなことを考えながらも、本日は埼玉県の南西部と北で、大好きなカミキリムシ達に
出逢い、記念写真も撮れまして、久し振りに溜飲を下げることができたのでした。

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