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ネジロカミキリ[Pogonocherus (Eupogonocherus) seminiveus (Bates, 1873)]

分類:

カミキリムシ科:フトカミキリ亜科:ネジロカミキリ族:ネジロカミキリ属

体長:

6〜8mm

食樹:

タラノキ、ヤツデ、ハリギリ(ウコギ科)、ブナ、ミズナラ、クリ(ブナ類)

分布:

北海道、奥尻島、本州、佐渡、隠岐(おき)、四国、九州、対馬

時期:

4〜10月

特徴:

主に晩春から初夏にタラノキで得られます。『ネ』とは、翅の付け根近くの部分を指しますが、翅鞘の前半30〜40%程にビロウド状の白い微毛が密生しているため、輝くような白に見えます。肩の部分は張り出し、背は盛り上がります。肩付近には一対の隆起があり、翅端に向かう色の暗い部分には3対6つの黒いブラシ状の毛の束があります。翅端は見事に棘状に突き出しています。

注意点:

特にありませんが、タラノキでこのカミキリムシを探す場合は、『タラの芽』が美味しくなる時季と重なるため、里山や、人家近くでは必ず持ち主や管理人に断ってからにします。

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【外観】

全体(生体)

斜め上から(生体)

つま先に留まる個体

頭胸部(生体)

右頭胸部と触角(生体)

翅鞘の前半部(“ね”と呼ばれます)が白く、翅端外角には明確な突起があります。(写真上左)
白色と模様は密生した微毛によるもので、触角を含めた全身に立毛も多く、翅鞘には縦に稜が走り(通常微毛に覆われるため見つけ難いです)、それに沿って、左右3対、6つの黒い毛の束が見られます。(写真上右)
前胸背は茶色く、二つの大きな瘤(こぶ)があり、小楯板(しょうじゅんばん)は富士山型をしていて、白と黒の模様があります。(写真下中央、小楯板は赤○内)
触角、脚部なども、微毛による模様と、明確な立毛があります(写真下右)

【棲息場所】

タラノキ(芽が大きく開くころ)

樹液の出ているタラの幹

文献にはタラ以外の記載もありますが、私たちはタラでしか出逢っていません。また昆虫関係のWeb Siteでも、タラにいる写真や採集記録が公開されていますので、少なくとも出逢う可能性を考えると、タラの芽が開きはじめたころから、弱った幹や、活発に樹液が出ているようなところを探すと効率が良さそうです。

参考ページ

2007年4月末タラノキでの採集の様子

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