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リンゴカミキリ[Oberea japonica (Thunberg,1787)]

分類:

カミキリムシ科:フトカミキリ亜科:トホシカミキリ族:リンゴカミキリ属

体長:

13.0〜21.0mm

食樹:

サクラ類、ナシ等(バラ科)

分布:

北海道、本州、隠岐(おき)、佐渡、伊豆諸島、四国、九州、対馬、壱岐(いき)、五島列島、種子島

時期:

4月下旬〜8月上旬

特徴:

黒い頭部と触角、対して前胸背、腹面の多くが鮮やかなオレンジ色に染まり、上翅は付け根付近以外黒く、コントラストの美しい、細長いカミキリムシです。

注意点:

一見すると多くのリンゴカミキリ属と紛らわしいですが、腹部の色分け、上翅の黒い部分、前肢(脚)ふ節などで識別可能です。

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【外観】

肩と胸(生体)

全体(生体)

前胸背(生体)

♂腹端(生体)

黒とオレンジ色のコントラストの美しい中型のカミキリムシです。全体にスレンダーでスマートな印象です。頭部は黒く、前肢(脚)ふ節と前胸はオレンジ色で、上翅は肩を覗き黒色です(写真左)。
上翅側縁の黒色条は肩まで届きません(写真上中央)。
前胸背はさめ肌状で光沢はありません(写真下中央)。
腹部末端節は♂ではアーチ状に凹み(写真下右)、♀では逆ロート状に浅く凹みます。腹節は末端を除きオレンジ色ですが、1〜3節の側縁部が黒化するものもあります。

【棲息場所】

公園のサクラ

先端がカットされた枝

木屑の栓がされています

 

公園の桜などに良くつくようで、里山など郊外だけでなく、都心にもしっかりと定着しています。成虫は花が終わり葉が盛んに茂る頃に得られますが、幼虫の独特の行動を利用して枝を探しておくと、初夏に羽脱する姿が見られます。

幼虫は自ら潜む枝の先端をカットするのですが、羽化には2年かかると言われます。そして、1年目の幼虫は先端を垂直に落とし、2年目の幼虫は写真右のように斜めにカットします。

参考ページ

(あまり参考になりませんが)2008年春リンゴカミキリの潜む枝を採取したときの様子

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