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ルリカミキリ[Bacchisa (Bacchisa) fortunei japonica (Gahan, 1901)]

分類:

カミキリムシ科:フトカミキリ亜科:ルリカミキリ族:ルリカミキリ属

体長:

9〜11mm

食樹:

バラ科各種の生木

分布:

本州、隠岐、四国、九州、五島列島、種子島、奄美諸島

時期:

5〜7月

特徴:

小型で、体型もハムシのような美しいカミキリムシです。近年生け垣に好まれるベニカナメモチ(多分栽培品種で、レッドロビンと呼ばれるもの)の広がりとともに出現頻度が高まっているようです。それまでは梨園などでひどく嫌われ、追われていましたので、これほどの広がりも無かったようです。新築、増改築のときに、幼虫の入ったまま植樹されることが多いようで、町中で報告される例が多いカミキリムシです。

注意点:

カミキリムシでは、オオムラサキカミキリという種類がありますが、偶産(移入)で日本には定着していない可能性が高いようです。
むしろ紛らわしいのはハムシの仲間、身近なものでは
クロウリハムシのように思いますが、良く見れば違いは判ります。ルリカミキリは程度の差があっても、上翅が瑠璃色で、複眼は触角の付け根で完全に分かれています(複眼は4つ、と表現できるほど明瞭)。クロウリハムシは複眼は真ん丸です。ルリカミキリが、横から見た時に腹面も全体がオレンジ色なのに対し、クロウリハムシは胸の部分が黒くなっています。同じ生け垣で両種が同居しているのを見ることもあります。

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【外観】

 

斜め上から(生体)

頭胸部(生体)

 

手との比較(生体)

これは違います。クロウリハムシというハムシです。

濃い瑠璃色(青みの強いものから、やや緑掛かったものまで変異があります)の翅鞘と鮮やかなオレンジ色のボディが目印です。(写真上左)
複眼は触角の付け根で完全に上下に分かれます。胸は背面も腹面もすべてオレンジ色です。また翅鞘にも立毛が生えているのが判ります。(写真上右)
少し大型で細長いハムシのような印象です。人差し指と中指の付け根にいる個体で、大きさとシルエットを確認してください。(写真下左)
良く似ているクロウリハムシですが、複眼が丸く、上翅も艶のある黒で立毛や点刻は殆ど確認できません。胸の腹側も脚も黒く、違いは明瞭ですが、飛翔中はとても紛らわしいです。(写真下右)

【棲息場所】

(セイヨウ)ベニカナメモチ
(レッドロビンとして売られている?)

駅前の生け垣

幼虫の食害痕

参考ページ

2006年5月末ご近所での採集の様子

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