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ルリボシカミキリ[Rosalia (Rosalia) batesi Harold,1877]

分類:

カミキリムシ科:カミキリ亜科:ルリボシカミキリ族:ルリボシカミキリ属

体長:

18〜29mm

食樹:

ブナ、シラカバ、カエデ他

分布:

北海道、焼尻(やぎしり)島、奥尻島、本州、隠岐(おき)、四国、九州、屋久島?

時期:

6〜8月

特徴:

日本を代表する大型の美麗カミキリムシと断言しても、反対意見はないだろうと思います。ほぼ日本全土の自然に恵まれた地域に分布します。我が家では山のカミキリムシの印象ですが、西東京や埼玉県市部での写真もWeb Siteで見掛けました。それほど難しい種ではありませんが、里山に普通に見られるということでもありません。

注意点:

美しい青地に黒い星、触角の“節”はブラシ状の毛があるなど、間違えることはないはずです。

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【外観】

全体(生態)  ──  体表の微毛(標本)  ──  全体(標本)

顔(標本)

触角の一部(標本)

腹側(標本)

 

薄暗い森の中でも、陽光を浴びている土場(材木などの集荷場)でも、美しい青が眼に飛び込んできますので、棲息していれば見つけるのは簡単です。
エリトラ(翅鞘)は艶(つや)の無い独特の青ですが、緑がかった個体も見掛けます。艶が無いのは微毛がびっしり生えているからで(上段中央写真)、タマムシなどのような表面と、その下の層による反射色ではないため、金属光沢はまったくありません。エリトラ(翅鞘)は全体的に幅が均一で、平行なシルエットになります。また上段右の個体のように、会合線(かいごうせん:はねが閉じられた時に背中側の真ん中にできる直線)で左右が繋がったりするものもいて、変異に富んでいます。顔は意外に強面(こわもて)ですが、カミキリムシでは珍しいことではありません。触角は節のところが見事なブラシ状になっていて、個性的です。お腹側も全体が青く彩(いろど)られています。

【棲息場所】

山間部に広葉樹の伐採木が積まれたところには、産卵のために集まります。写真は2枚とも埼玉県秩父地方の、標高1000メートル付近です。
左の写真は、明るい森の中のちょっとした材置き場です。右の写真は林道横に積まれた少し古めの材です。新鮮なものより古めの材に多く集まると言われていますが、“思ったより古い材にも来る”のではないか、と考えています。07年夏には新しい材に多くが集まっているのを確認しました。

参考ページ

2007年夏奥秩父採集ページの一部

2005年8月奥秩父での初採集の様子

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