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ヤツメカミキリ[Eutetrapha ocelota (Bates,1873)]

分類:

カミキリムシ科:フトカミキリ亜科:トホシカミキリ族:シナカミキリ属

体長:

12〜18mm

食樹:

ウメ、ソメイヨシノ、オオヤマザクラ、アズキナシなどバラ科

分布:

北海道、本州、伊豆諸島、佐渡、隠岐(おき)、四国、九州、対馬、種子島、屋久島、沖縄諸島

時期:

5〜8月

特徴:

魅力的な造形美の宝庫、トホシカミキリ族の中でも身近に出逢えるカミキリムシです。全身産毛に覆われ、黄色〜黄緑色です。翅鞘には背面と側面を分ける明確な稜が一本通っていて、(斜め)横から見ると角張っているように見えます。ほぼこの翅鞘の稜に沿うようにして、左右4対8個の黒色紋が並んでいます。近似近縁のカミキリは数種ありますが、良く見れば間違えることは少ないはずです。

注意点:

近縁近似ではシナカミキリが上げられますが、上翅の稜が2本あり、黒色紋は通常7対で稜に沿っていず、蛇行しています。

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【外観】

全体(生体)

全体2(標本)

斜め横(生態)

背面(生態)

ぼんやりした黄(山吹)色から淡い黄緑色の体と翅鞘に並ぶ8つの黒い斑が目印です。(写真上左)
顔はほぼ直角(フトカミキリ科の特徴)で、全体に産毛のような立毛があります。(写真上右)
翅鞘の背面と側面の境は角張って折れ曲がり、稜線状になっています。この稜線は細く黒く縁取られていることが殆どで、この縁取り線を結ぶように片側4つ(最上段は2つに分かれて見えることが多い)の黒い斑が並んでいます。(写真下左、写真下右)

【棲息場所】

山間(やまあい)の公園

桜の粗朶(そだ)

炭焼き用の薪(たきぎ)置き場

 

桜とセットのように語られ、また見つかることの多いカミキリムシです。山間や自然の残されたところにある公園では、桜の樹の幹についていることがあります。ただし、単体ではやや華やかな印象の個体も、桜の樹皮にいると優れた保護色になるようで、はじめての方には見つけ難いかも知れません。(写真左)
このような公園や山の道沿いにある桜の花が散り、落ち着いたころ(6月末〜7月)、手入れのために枝を整理したりすることがありますが、こういった作業後の比較的新鮮な粗朶(回収はしっかり乾燥させた後にするため、しばらく現場に置かれていることが多い)があると、簡単に見つかります。(写真中央)
また、炭焼き用の材置き場には、各種広葉樹が交じっていることがあるので、要チェックです。このような場所では、他にも多くのカミキリムシが集まりますので、楽しい採集ができます。(写真右)

参考ページ

2007年6月材置き場での採集

2005年7月桜粗朶での採集

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