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二年越しの思い届く!

2008年6月1日 茨城県:貴重な晴れ間のチェック

  ホームゲームで久々のクリーンヒットかも!

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5月最後の土曜日は雨。撮り手も体調が悪く、赴任先に足止め。

で、明けて6月最初の日曜日は・・・
『貴重な晴れ間らしいよ』と、採り手が知らせてくれますが、時間もありません。『近場でホシベニ追加とかで良いし』と言われたものの、撮り手にはこの時期ちょっとした思いもあって『ニセシラホシを狙いたぁ〜い!』珍しくガッツを見せたのであります。

そもそも、昨年も撮り手が勇んだものの見事に空振りだったわけですが、やらない後悔は後を引きますので、だめもとで出掛ける事にしました。

自宅で準備中、『ルリが来てる!』

採り手の声に覗いて見ると、撮り手の奥さんがそれはそれは大事にしているヒメリンゴに取り付いているではありませんか。(見えますか?オレンジの虫)

近所にレッドロビン沢山あるのに、ヒメリンゴ好きなのかも

あっぱれ愛(う)いヤツなのでR!

ルリカミキリ

産卵行動を始めています。

どんな意味があるのか判りませんが、枝の一部をほぼ長方形に噛って痕を付け、その一番下に産卵口をあけて産卵するようです。

『おかーさんには内緒にしとこうな』

・・・というわけで、一路筑波山へ!

スカッと爽やか日本晴れ!

にはほど遠いですが、雨続きの近ごろ、貴重な晴れ間となりました。気温も高くなっています。何か居てくれるでしょう

しかし、いつもある粗朶(そだ)や材は奇麗に無くなっており、また整理が入れば置かれるのでしょうが、しいんとしています。

むむっ・・・、ま、いっか

今日のご用は他だしね

目的のナツツバキです。

こんな感じの葉っぱです。

去年大敗北をしたときには、後食痕がやたらと走っていて、すかすかでしたけど。。。

樹皮はこんな感じでして、蕾を持っていますが花はまだ先の様子。

ちょっとだけ早かったか!?

 

 し

 い

 い

 い

 ↓

 ↓

 ん

(拡大画像ありません)

茶色い甲虫!

と思って見ると、ヒゲナガオトシブミ♂でした。

ヒゲナガと言うよりクビナガですが、♀は普通だそうで、これで首が短ければ確かにヒゲが長いのかにゃあ??

 

ピント出ねぇなあ・・・やっぱ一眼持ってくれば良かったかもね、
などと苦労してふと見上げる空、じゃなくて梢(こずえ)。
ふわりと3メートル強の高さに降り立つ甲虫がありまして。

『あ、何か止まった!』と採り手を呼びます。
『どこらへん?』
『こ・こ・ここ・ここここ・こここコケッコー(何じゃそりゃ!)』

良い歳したオヤジのくせに、こんなときに限って50年間蓄積したはずの
ボキャブラリが吹っ飛んでしまいます。
ナツツバキに近づいて、叩き棒で指し示しながら、この辺のぉ〜・・・・
すでに止まったとき確認できていた影は見えませんが、翔び去ったとも
思えませんでしたので、採り手がそっとネットを延ばしつつ、

『そのも少し上、そうそうその枝先丸ごと掬ってみて!』

位置を一々確認し(おいおい)、掬ったところ。

『何か入ってる!』

 

と、世間様に勿体ぶるような種では無いらしいのですが、
我が家的には、久し振りのホームゲーム(茨城県)で
放ったクリーンヒットなのであります。

ニセシラホシカミキリ(室内撮影)

君のためにここに来たのだ!

いてくれてありがとね。

グッドルッキング揃いのトホシカミキリ族のなかでも、“採り易い”と“採り難い”の中間的な印象で、筑波あたりでは昨年偶然採って以来、足掛け二年越しの追っ掛けでありました。

やったぜべいびー!

 

その後、ルッキングとスウィーピングを繰り返しましたが、
なかなか追加が得られないため、撮り手は休憩モード突入。
車に戻り、叩き網をネットに持ち替えてからやって来ると、
休まずに頑張った採り手は、根性で追加していましたとさ。

いつもの事ですけど何か?

嬉しい成果も出て、時間もそれなりに経過したので、咲き残ったコゴメウツギをチェックします。

トゲヒゲトラカミキリ

ま、想像通りと言えば言えなくも無いですが、いてくれたことでオッケーです。

そんなわけで、筑波山を北に巻いて、帰路はヌルデがあったらチェックしながら帰ろうね。そろそろヨツキボシカミキリも出てくる頃だし。

道沿いのヌルデを数箇所見ましたが、

残念。後食痕はほとんど見られません。

また梅雨の合間に見に来よう、といことで常磐道へぴゅいんと向かいます。

(今日は中身の割に長いね)

常磐道某PA

筑波を裏に抜けた帰りは、どっちにせよ休憩するので、いつも必ず寄っている、思い出の場所であります。

あったあった!

咲き始めのスイカズラ。

初めてシラハタリンゴカミキリに遭遇した思い出の地です。

甘酸っぱい強い香りが漂っています。

おっ、あるある!

教科書通りの後食痕ですね。

しっかり発生しているようですので、主を探しましょう。

もう少しして“夕まずめ”になれば盛んに飛翔する姿が見られるでしょうが、時間の都合で、葉裏をチェックして歩きます。

シラハタリンゴカミキリ1号

あらら、お食事中です。

葉裏からこっそり食べてるつもりかも知れませんが、鮮やかなオレンジ色のお尻(腹節)が殆ど出てしまっています。

バレバレでありますね(^.^)

シラハタリンゴカミキリ2号

こちらはしっかり葉裏に隠れていました。

奥を覗くには、足元に生えているドクダミを踏む事になるので、スイカズラの甘い香りが台無しになってしまいます。

程なくプラケース一綴り(5頭)分確保したところで、撤収〜!

 

ナビが渋滞を伝え、あちゃぁ〜、どうなるかと心配しましたが、

流れはスムーズで、あっという間に我が家に到着です。

自宅に戻って、ヒメリンゴを見ると見事な産卵痕が残っていました。

さてさて、件(くだん)のルリ母さんは???

天辺の葉に休んでいたのですが。

『奇麗ねぇ〜、ルリカミキリだっけ?』と、夕方の水やりをしていた、我が家の奥さまに発見されてしまいましたとさ。

(拡大画像ありません)

やばっ!

・・・結局来春また花の時期に新しいヒメリンゴを一鉢買わせていただく事で、放免していただくことになりました。どうせなら、次はリンゴカミキリも来てくれないかな、ヒメリンゴにルリとリンゴでうれしい悲鳴ぇ〜、なんちゃって

お後がよろしいようでm(_ _)m

 

日曜日は撮り手が赴任先に戻らなくてはいけないため、時間的にタイトです。

新しいフィールド開拓は難しいですし、北茨城も無理。

なので近場に限られますが、昨年見事に空振りしてしまった場所

我が家的にはベリーナイスな採集ができたのであります。

このルートだと必ず立ち寄る、るどるふさんが教えてくれたPAでは、

今年もまたシラハタリンゴカミキリが着々とパラダイスを構築中でした。

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