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まさか!? 単なる偶然ですが・・・

2009年07月18日 茨城県 今年もトラニウス(トラフホソバネカミキリ)に挑戦。

想定外の場所にたむろしていましたが、これって???

疑問を残しつつも大満足の土曜日となりました。

常磐道

常磐道を北進しています。

雨も落ちています。

自宅を出る時にすでにポツポツ来ていたのですが、久し振りの遠出OK日。無駄にはできません。

[そういえば去年も雨だったなぁ]

[案外天気悪い方が良いかもよ]

根拠の無い希望的観測を口にしながら北進を続けます。

シャクナゲ

シャクナゲです。

ポイントの北それほど遠く無いところで、数本のシャクナゲが後食されていることを採り手が見つけたものですが、なぜか本日は撮り手の断っての希望で寄り道してみました。

シャクナゲの食害痕

確かに後食痕がありましたが、すでに発生は終わっているようです。

撮[去年のじゃないの!?]

採[いや、食痕増えてるよ]

この時季は1000メートル位でないと残っていないらしいことを、後日教えていただきました。

 

また来ます( ̄0 ̄)ゞ

地方国道

・・・で、国道を南下します。

道路の整備はありがたいのですが、このあたり、国道上でも携帯が繋がり難く、山にはいると即断絶。

中継局の相乗りもOKになったらしいし、各社協調して頑張って貰いたいものです。

競争が減って逆効果に?

ポイント到着

ともあれ、ポイント到着です。

雨は本降りにはならず、落ちるか落ちないかという状況です。

これって、良いのか悪いのか?

トラニウスの“本場”では夕方から活発らしいという情報もあるし、カンカン照りよりまし???

《これでいいのだ!》

超楽観的前向き方針を採用して探索開始です。

アカメガシワ

探索といっても、アカメガシワ、それも半立枯れや部分枯れのある、一見して弱っていそうなものをルッキングして、一通り見たら掬うだけなんですけど。

アカメガシワの花

しっかりと咲き残っているアカメガシワもありましたので、念のため掬ってみますが、今日はなかなか姿を見せてくれません。

[去年がラッキー過ぎたんだよねぇ〜、そうそういもんでも無いんだろうし]

[ま、駄目元だし、今日は他に目標もないから、粘れるだけ粘ろか?!]

カラスザンショウ半立ち枯れ

それにしても、影も形もありません。

アカメガシワの隣にあるカラスザンショウ半立枯れには、びっしりとナガタマムシがついていて、忙しそうにしています。

樹液もだらだらと出まくっていまして、覗き込んだあと、視線を上げて、切り口に目をやると・・・・

 

あれれ?????

 

??????????

??????????

??????????

!!!!!

!!!!!!

!!!!!!!

!!!!!!

わぁあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ

で、で、で・・・・・

・・・・

出たぁあ━━(゜〇゜;)━━!!

トラフホソバネカミキリ

いたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいたいた

いたぁ〜!

撮り手の遠目でも間違いなくトラニウスです。

少し離れたところをチェックしていた採り手を大声で呼びます。

 

  ぎりぎり手の届かないところで、真上に開いた切り口に鎮座しています。

   撮[ど・ど・ど・・・どうする!?]

   採[ちょっと待って]・・・ガードレールに乗って手を伸ばしますが、、、、、

   撮[あぶねぇ〜! 無理無理。無理だってば・・・]

   採[ちょっと体持っててくれる!?]

     ・・・撮り手が右手首を持ち、支えます。

        そして、ぐぃい〜っと斜めに体ごと左手を伸ばしますが届きません。

   採[樹に倒れ込んじゃえば届くけど、それから戻れないだろうなぁ]

     ・・・・おいおい・・・

   撮[俺が上からネットを被せて手繰るから、下で受けて!]

     採り手が手前直下でネットを開いて待ち、撮り手が予備のネットを被せて
     手繰り寄せて落とす作戦です。。。。が・・・・

 

・・・いくぞぉ!! おととと、あ、あ、あ、あ、あぁ・・・

折角のトラニウスを掠(かす)めてしまいました。

撮り手は普段ネットを振っていないので、扱いがへたっぴです。

しかし、幸運なことに

   一般的なカミキリならこれだけ刺激すれば下におちるか、翔び去るかですが、
   このカミキリムシは、相当におおらかな性格らしく、まだ切り口にいます。

間髪を入れずリトライ開始

どれ、どれ、あ、あ!引っ掛かったみたい、、、、どう?どう?どうなの!?

   ・・・・ぽとり、、、というより、だらり!という感じでした。

   なんとか、採り手の構えたネットに転がり落ちました。

 

やったぁあ!!(;´▽`A``

 

もう、心臓バクバクですもんね(○o●;)

トラフホソバネカミキリ

トラフホソバネカミキリ
(トラニウス)

ネットに取り込むときに気付いたのですが、ペアでいたようです。(写真は♀)

切り口にいた時には、[もう一頭小さな甲虫がいるな]と思ったのですが、♂だったようです。

2頭採れちゃいました(∩_∩)

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ニイジマトラカミキリ

ニイジマトラカミキリ

[もうこのまま帰れと言われても満足だなぁ〜。大雨になっちゃっても構わないし]などと言いつつも、動悸の収束とともに追加を探し始めたのですが、そうそういるカミキリではありません。

我が家的にはあまり縁のない、特に茨城県では縁のなかったニイジマトラカミキリが何頭か出てくれ、テンションが下る気配はありません。

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勢いに乗って、移動します。

廃材置き場

昨年劇的な再会を果たした現場に向かう途中、廃材置き場を見つけました。

かなり乾燥と汚れが進んでおり、それほど期待できそうもありませんが、既に目的を達成しているので、他にもカミキリを見たいという欲も出てきているので、立寄ります。(こういう偶然のひらめき、というか成り行きが、初級者には大切かも知れないとこの後思い知ることになります)

ホタルカミキリ

ホタルカミキリ

このカミキリが多数歩いているということは、この材がネムであることの“鑑定書”のようなものです。

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クモガタケシカミキリ

クモガタケシカミキリ

叩き網や材からの羽脱では多数を得ていますが、ルッキングで見つけるのは初めてかも知れません。

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シラホシカミキリ

シラホシカミキリ

低山では数の多いカミキリムシですが、キャンプ場の薪や焚き付け、それにケンタ材(比較的小さな端材)にも来るカミキリなので、多少の乾燥にはびくともしないようです。

ひらひらと元気よくやって来ていました。

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シラオビゴマフケシカミキリ

シラオビゴマフケシカミキリ

これもルッキングでは初めて見ました。オレンジ色が目立ったため、最初ハムシのペアがいるのかと思いましたが、ファインダーを覗き、はじめてカミキリと判りました。模様がハッキリしないのですが、適度な距離を置くと、“しらおび”が見えてきます。

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リョウブ他の叢

採り手が材置き場周辺のチェックを始めると[リョウブの葉に後食痕がたくさんついてる!?]

[何だろね?]

リョウブ

花は咲いてませんが、見覚えのある樹皮と先端に向け広がった鋸歯のある、大きめの葉がぐるりと出ています。確かにリョウブのようです。

シラホシカミキリ

シラホシカミキリ(隣接するヤマツツジ??の葉に止まった個体)

あれ!?シラホシじゃん!

写真が撮れませんでしたが、多数がリョウブの葉に飛来し、裏に回り後食を始める個体も確認できました。

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うわっ!(゜O゜)

トラフホソバネカミキリ

トラフホソバネカミキリ

なぜか、このリョウブに後から後からトラニウスが飛来して来ます。

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トラフホソバネカミキリ

トラフホソバネカミキリ

周辺の葉にも飛来しますが、どうみてもリョウブを目標にやって来ています。そして、不思議なことに♂ばかりでした。

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撮[こりゃすごいなあ!
  普通種宣言しちゃう!?]

採[それはダメでしょ!!
  ラッキーと偶然なんだから]

・・・そうだよねぇ(;´▽`A``

ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ

> 拡大画像 

興奮した状態でいると、びぃいいいいんと、大型のカミキリが飛来しました。

シルエットを見ていた撮り手は[まさかルリボシ?]

[ゴマダラ!でかい!!]

なぜか測量用のポールに止まったのでした。後ろに見えるのはクマシデでしょうか?葉の脈の数や形からヤシャブシ類では無いと思うのですが・・・

コーナーミラー

合計10頭!ものトラフホソバネカミキリを獲たところで、移動です。

探索では、いつもの通り、採り手が素早いです。あっという間にコーナーの向こう側をチェックしています。

しかし、他に新ポイントは発見できませんでした。

リョウブの花

アカメガシワの他にはリョウブの花が見事なところが数ヶ所ありましたが、やはりカミキリは入りません。

写真のリョウブまでは、あと1メートル竿が足りませんでした_| ̄|○

アカメガシワの立ち枯れ

昨年のリトライで、劇的な邂逅を果たしたアカメガシワの立枯れですが、見事なまでに静まり返っていました。

 

 

ということで、本日はこれにて。

やったね!!

 

[今年の運を全部使い果たしちゃったかもね!?]と採り手の言う通り

上手く行って2頭程度、と思っていたトラフホソバネカミキリが10頭も

採れれば、[そりゃあ、そうだろにゃあ]と撮り手も納得なのです。

 

[こんな時は、安全運転。くれぐれも用心だぞ!]と念じつつハンドルを握ったのでした。

 

後日、[カラスザンショウにも来ますよん!]と教えていただきましたが、

現場では、晴天の霹靂(へきれき)、意味不明のまま取り込んでいました。

[隣のアカメガシワから落ちたんだろうか?・・・・でもペアだしなぁ?]

 

多数の♂が飛来していたリョウブですが、我々が見た限り、アカメガシワや

カラスザンショウは、リョウブ周辺に見つかりませんでしたし、現場で後食

している姿も確認することはできませんでした。こちらでは簡単に出逢える

虫ではありませんが、次の課題、または“楽しみ”とさせていただきます。

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