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ノコギリカミキリ[Prionus insularis insularis Motschulsky,1857]

分類:

カミキリムシ科:ノコギリカミキリ亜科:ノコギリカミキリ族:ノコギリカミキリ属

体長:

23〜48mm

食樹:

各種広葉樹、針葉樹、竹類の根茎

分布:

北海道、利尻島、奥尻島、本州、伊豆諸島、佐渡、隠岐(おき)、四国、九州、対馬、壱岐(いき)、五島列島、甑(こしき)島列島

時期:

5〜9月

特徴:

全身が黒または黒褐色の幅広で大型のカミキリムシです。前胸背には3対の平たく大きな突起があって、前の2対は特に尖っています。触角は雌雄ともに12節(通常カミキリムシは11節)あり、♂の触角は見事な鋸歯(きょし)状です。

注意点:

ニセノコギリカミキリ(出逢うチャンスは少ない)と紛らわしいです。本種の後肢(脚)脛節には縦溝が走ることで見分けられるそうですが、黒く細い脛節を見たり写真で明瞭に撮るのは難しいです。ニセノコギリカミキリの♀なら触角が11節なので、それと判ります。案外判り易いと言われるのが、前胸背の点刻が少なく、輝きが強いのがノコギリカミキリ、点刻が密で(上翅と同じくらい)輝きが弱いのがニセノコギリカミキリということで、ベテランのカミキリ屋さんはこの辺でさらりと見分けてしまうようです。これらの点を総合して判断することになります。

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【外観】

ノコギリカミキリの図鑑画像

ノコギリカミキリの図鑑画像

キャンプ場近くの自販機にやって来た♂です。
カミキリムシを知らない人には大型のゴキブリに見える?

前胸背は点刻が少なく、上翅と比べると明らかにツヤツヤとしています。(ニセノコギリカミキリは上翅と同じような弱い艶しかありません)

ノコギリカミキリの図鑑画像

ノコギリカミキリの図鑑画像

♂の触角です。12節あって、見事な鋸歯(きょし)状です。
  ※鋸歯:ノコギリの刃のようにぎざぎざなこと

♀の触角です。こちらも12節あります。
ニセノコギリカミキリの♀は11節です。

【棲息場所】

ノコギリカミキリの図鑑画像(棲息場所)

ノコギリカミキリの図鑑画像(棲息場所)

夜行性ですので、自販機の明かりなどに誘引されてやってきます。

灯火では一瞬クワガタと間違えることも。

黒光りする幅広で大型、しかも夜行性のカミキリムシで、キャンプ場などの明かりに飛来する姿は大きなゴキブリのようでもあり、クワガタのようでもあります。千葉県印旛地区で、昼間に裸地の目立つアカマツ林の高空を勢いよく飛翔する姿も何度か見ていますが、アカマツとの因果は不明です。

[参考ページ]

 > 2007年7月奥秩父での様子 

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