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秩父天牛オデッセイになり損ねた旅 '08a 国道脇のカエデ

2008年ゴールデンウィーク 憧れを追い続ける旅:

   狭い、うるさい、ゴミだらけ、でも人気物件? 条件次第ってことで。

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さあ今年も行くぜぃ

待ってろよぉ〜ビャクシン!

びょぉ〜んと常磐道を上り、三郷ジャンクションをスパッと通過。良いぞぉ!『所沢にさぁ、でっかいアウトレットできちゃって大変らしいんだよ、渋滞。そんな思いして買い物行くかなぁ。判んねぇよなあ!?』などと運転しながら採り手にプチ情報をぶちまけていると・・・・あれれ、なんでここまで???高速は長ぁ〜い長ぁい駐車場に。ここから花園まで3時間は固そうだし。降りよう!臨機応変は虫採(撮)りの基本だぁ〜!午前9時30分過ぎの小さな決断でしたが・・・

降りてみたものの、こちらも楽しませてくれるじゃありませんか。どうなってんのこれ、まだ所沢だぜぃ!(10時半)

ここから飯能→秩父までずっと渋滞でした。

秩父新参名物『芝桜渋滞』にハマってしまったのであります。気付くのが遅かった(>_<)

飯能に入れば付近も緑が増え、左右は好い景色ですが、前後は車車車・・・これが帰りなら食事などで時間を潰すわけですが、往路はひたすら我慢我慢。

ベニカミキリ

午後2時を過ぎ、お尻がシートと一体化しそうになるころ、まだ飯能を過ぎるかどうかでした。相変わらず渋滞にハマっていた車の窓にひらりと相乗りして来たところを、採り手が目敏(めざと)く発見したものです。

良く採れたなあ・・・久し振りの赤いカミキリ、一瞬渋滞を忘れさせてくれた、嬉しい一頭でした。

午後3時半^_^;

やっと渋滞を抜け、西武線の踏み切りを横切ります。

陽が傾いてますってば_| ̄|○


この手前で給油し、溜まってしまった体内水分もドレーンしたわけですが、

『今年は遅れたからねぇ、早い年だと(芝桜は)もう終わってるんだけど』と

SS(給油所)のオヤジさんが淡々と話してくれました。

この季節の飯能〜秩父ラインはチョー危険なわけです。

この後はストレスフリー、快調に国道を飛ばし、一路奥秩父へ!
 

国道沿いです。

標高400メートル程。南西斜面にありますので、陽当たりは悪くありませんが、夕暮れは早いという立地です。道路下には荒川が流れています。

休憩所というよりは、待避所でしょうか。

工事車両が時々止まったり、コンクリートブロックなどが置かれている事もあります。(残念ながらゴミも散乱)そんなちょっとしたところに、見通しの良いカエデが何本かありましたが、虫がやって来るのは決まってこの一本でした。

通り道ということもあり、行きも帰りも必ず掬うくポイントになっています。

昨年は埼玉では公式記録が見当たらないチビハナカミキリが入りましたが、今年はどうでしょうか・・・

カエデの花(に限った事じゃないでしょうね)は盛りを過ぎると、ご覧のようにぱらぱらとネットに落ちてきます。何やら小型の虫は入ってますね。


そんな風にして、行き帰りに掬った結果は以下の通りです。


 

アカイロニセハムシハナカミキリ

採り手のお気に入りの一種。

ピックニセハムシハナカミキリ、キバネニセハムシハナカミキリと似ていて、同じところでよく見かけます。

キバネは前胸背から前が全部黒くなります。ピックとの差は拡大画像のページでご確認下さい。

ミヤマルリハナカミキリ

山間部では案外普通にいるようですが、今年は水戸市で採集されたという情報があり、茨城マイスターも驚いておられました。

近似種とは小楯板と接している上翅部分が盛り上がらない点などで区別できます。

チビハナカミキリ

今年は4頭(一頭は指から脱出!)確認できちゃいました。他の場所では得られなかったのですが、場所はある程度限定されても、普遍的にいることは間違いなく、単に報告が少ないだけのはずです。

とにかく小さくて、採り手でも現場では苦労するほどですが、前肢(脚)が褐色なのが大きなポイントになります。


この場所で出逢ったカミキリムシ

  アカイロニセハムシハナカミキリ

  キバネニセハムシハナカミキリ

  チビハナカミキリ

  ヒメクロトラカミキリ

  ベニカミキリ

  ミヤマルリハナカミキリ

  ヒナルリハナカミキリ
 

 

実は今回の記録を纏めるに当たっては、カミキリ情報館流とでも言えば
いいのでしょうか、カミキリムシの拡大画像は室内撮影ですべて賄(ま
かな)おう!と考えました。多分、フィールドで慌ただしく撮影するよ
りも鮮明な写真が撮れ、しかも現場よりは楽チンなんじゃないか、、、
と甘く考えていたわけです。ところがどっこい世の中甘くありません。

室内撮影のメリットはカミキリ情報館でも指摘されている通り、同定作
業は室内。なら同じ条件の写真が判り易い、ということに尽きるわけで
すが、やってみると、想像以上に難しいって事が判ってしまいました。

ケースに入れて持ち帰ったカミキリムシ、特に小型のカミキリムシは慌
ただしく動きまわり、なかなか落ち着いてくれません。指掴み写真は大
きさが伝わり易いメリットがあり、否定しませんし、普段多用しますが
それなら、最初からフィールドで・・・・となります。そんなわけで、
おとなしくしてくれるまで、数日待たされたカミキリもいます。最強の
強者?は、帰宅してからやっとファインダーに納まってくれたのです。

採集日と撮影日、つまり拡大画像のページのファイル名に使われている
日付との整合が取れていませんが、そういうこともあってのことです。

生態写真は粘りと工夫、技量、それに少しの運が必要で、大変ですが、
室内撮影がこれほど大変な事とは想定外でしたので、正直驚きました。

池修さん、さりげなく凄い事してるんですね。恐れ入りました<(_ _)>

 

反省と彼我の差を胸に、記録を続けさせていただきます。

 

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